マルコside小説 | ナノ
#11 彼の脳みそ
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全く、マルコ先輩のエロニズムには脱帽してしまう。
何故なら、あの日から凄まじいボディタッチが始まったからだ。
「ちょっと…!どこ触ってるんですか!!」
「だって…よい…」
今日は学校の帰りに映画を観に来ている。
私の好きな映画の続編だ。
どうしても公開初日に観たかったので、彼を誘って今に至るのだが…そんな暗闇の中でマルコ先輩の手が私の太股をゆるゆると撫で回わす。
「駄目です。場所をわきまえて下さい」
「……」
ピシャリと叱り、手を払い除けた。
こんな公衆の面前で何をする
それからも、映画が終るまで私とマルコ先輩の戦いは続いたのだ。
「もう!マルコ先輩のせいで映画が頭に入りませんでした!」
「しょうがねぇだろい…だってよい…」
横に太股があるのだから。
真顔でそう告げる彼に思わず突っ込む。何だそれは!!マルコ先輩!!
そんな彼をジト目で見つつ、今日はその足でソファーを見に来ている。
マルコ先輩からの引っ越し祝いだそうだ。
「ここによい、良いソファーがあるんだよい」
#name#もきっと気に入るよいと、向かったのはお洒落なビル。
ただお洒落なだけではない。入っている店舗は高級ブティックからブランドまで、全てが高そうなビルだ。
「…また高そうなお店ですね」
何故こうも高級主義なのか…お金持ちだと言う事は知っているが、やはり少し引いてしまう
「もう連絡入れてんだい」
既製品もいいが、オーダーしてもいいよいと、部屋探しさながらの張り切り様で足を進める彼。
「これなんかどうかねい?」
進められたソファーに目を向ける。
淡いクリーム色で、4、5人掛けのコーナータイプのソファーだ。
うん。凄く可愛い。
そして、まさかの不安でチラリとプライスカードに目をやる…
「……」
でた。その価格に思わず絶句してしまった。
下手したら車が買えてしまうと思いながら、こんな高級ソファー恐れ多くて寛げないという視線を送る。
「ん?気に入らなかったかい?」
じゃぁこれだい。
と次から次へと進めてくるソファーは、名の売れている世界有数の高級ブランドだ。
彼の行動に溜息がでる。
もっとお手軽なやつでいいのだ。
無〇良品とか、ニ〇リとか
「あ、あの…こんな高級なやつは…」
要りませんよと断るが、値段じゃねぇ、品質、デザイン重視だよいと、これまた聞く耳もたずのマルコ先輩。
結局、一番始めに進められたソファーにし店を出た。
「ありがとうございました」
あんな素敵(高い)なソファー。と恐縮たっぷりにお礼を言うと、
「あんだけゆったり座れれば…」
ベッド代わりになるだろいなどと、どんどん緩んでいく顔で告げていく彼は、たまにはソファーでってのもいいしねぃと、驚愕の言葉を吐き出した。
結局それ狙いか!と思わせる発言をしてきたMYダーリン…
あなたの脳みそはどうなっているの?
「あー、早く週末にならないかねぃ」
「…………ですね。」