マルコside小説 | ナノ

#10 私のこだわり



部屋探しをしてからと言うもの、マルコ先輩の積極的な行動はどんどんエスカレートしていった。


「今日は泊まっていかねぇかい?」


食事を終え、細々とした雑貨などを買った(買ってもらったのだけど)後の発言だ。


「え…泊まるって…何処にですか?」


「ホテルに決まってるだろい」

#name#はボケても可愛いいねぃ。と、


嫌、ボケたつもりは更々ない。
恋人同士がホテルに泊まると言う事は…そう言う事なのだろう…。

この前から思っていたが、マルコ先輩はお泊まり好きだ。

だけど、いきなりそんな事を言われても、女の子には色々とあるのだ。

しかも、私にとっては初めての体験になるわけで、
なんの心構えなしには、踏み込めない領域だ。


「き、今日は、やめときましょう」


行きたいのはやまやまなんですよと言う雰囲気をたっぷり出してお断りした。


「そう…かい」


目尻を下げ、しょんぼりした顔をするマルコ先輩。
そんな顔を見て、ローには求めてもらえなかったからか、求められている事に嬉しさを感じた。


そうして、しょんぼり顔の彼の手を取り大好きですよと、嫌なわけではないのだと言う気持ちを込めて告げる。


「#name#…オレも大好きだよい!」


先程までの消沈は何処へやら、すっかり元気になるマルコ先輩…。

そんな彼を見て、何をしても敵わないと思っていたが、案外扱い易いのではないかと密かに思った…



それから、荷物などを置くために私の家に行き、泊まりはしなかったが夜遅くまで一緒に過ごす事になる。


「マ、マルコ先輩!くすぐったいですよ」

「ククッ。我慢しろよい」


別に厭らしい事をしている訳ではない。

何故か整体が出来るというマルコ先輩に、背骨の位置を正常に戻してもらっているのだ。


「#name#の腰は細過ぎて折れちまいそうだよい」


と、何だか厭らしい手付きで腰を撫で始めたマルコ先輩。

「わっ!手付きが怪しいですよ!」


もう!と、厭らしい手付きから逃げる様に反射的に起き上がる。


するとふわりと抱き寄せられ、#name#…と名を耳元で囁かれたと思ったらそのまま耳を甘噛みされた。

「ひゃっ!マルコ先輩!」

驚愕の声をあげるも、そんな事は想定内だという様に、今度は舌を這わせてくる彼。

抱き寄せている手は、ゆるゆると背中を撫で上げ、耳元では卑猥な粘着音とともに聞こえる彼の吐息…
そんなマルコ先輩の行動に思わず我慢していた声がでてしまう。

「んっ…マ…ルコ先輩…」

それから耳を犯していた舌は首筋に移動していき、
チクッと痺れる様な痛みを残し、離れていく。

目線を合わせてきたマルコ先輩は目を少し細め、何とも魅惑的だ…

その後も、熱いキスをされ、私の身体は溶けてしまいそうな程熱く、そして心は彼への愛しさで溢れていた

そして、終始動いていた手は、いつの間にかワンピースのファスナーへと伸びて行き、ジーっと僅かな音を立てながら下がって行く。

私の唇を一舐めしたマルコ先輩は、また首筋へと顔を埋めていった。

そして肩口がズリッと開くと同時に、彼の顔も鎖骨から肩へと、キスの雨を降らして行く。

それから、胸元まで顔がやって来たと思ったら、彼の大きな手は私の胸をやんわりと揉み出したのだ。


「ち、ちょっとマルコ先輩!タ、タンマです!」


そんな甘い雰囲気をぶち壊す私の声に


「…#name#、大丈夫だよぃ…」


と、怖がることなど無いのだと言う様に行為を再開するマルコ先輩。


「や、待ってください、あ、あの、その…」


先程まではこのまま最後まで…と、思っていた気持ちがない訳ではなかったが、私は理性をフル稼働させそんな彼を静止する。


両腕を突きだし、マルコ先輩との距離をとった。


「あ、あの……嫌なわけではないですが…」


初めてなので…やっぱり、お風呂なんかに入ったりしたいのだと、やんわり静止の意を唱える。


「オレは全く気にしねぇよい」


と、さらにブラのホックまで外しにかかるマルコ先輩。


「わ、私…!初体験は、あ、あそこ!あ、あの…夕陽が綺麗だったホテルでしたいんです!」


これは効いただろう…と、マルコ先輩を見れば、

そうだねぃ、一生の思い出になるからねぃと、フムフムと納得してくれた様だ。

とっさに出た言葉とは言え、少し恥ずかしい…


「じゃぁ、来週、部屋とっとくよい」

「は…はぃ」


何とも気が早いマルコ先輩思に思わず語尾が小さくなる。
そんな私に、好きだよいともう一度キスをくれ、この行為は終わったかの様に見えたのだが…




「…じゃぁよい、最後に乳首…舐めさせてくれよい」

少しでいいからよいと、それ以外はしないからと、甘える様に言ってきたのだ


「い、嫌ですよ!」

そんなマルコ先輩のびっくり発言に、絶対嫌です!嫌ですよ!!

と、再び一悶着するのであった。


「#name#頼むよい…一舐めしかしねぇからよい…」

「……お帰りはあちらです」





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