鳥形変形ロボットマルエモン | ナノ
鳥形変形ロボットマルエモン 3
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「ねぇマルエモン。服、脱いで?」
「なっ!なんだいいきなり…」
「ロボットなのに照れないでよ、一応隅々まで確認をね?ほら、早く脱いで?」
「お、おう。隅々までかい、大胆な子だよい」
「……」
主電源。そう、私は主電源を探している。
人型に変形した際に身に付けていた不思議な服装。
少し青みの強い水色の着ぐるみに首には何故かデカイ鈴。そして意味はあるのか取り外し可能な赤い付けっ鼻。しかも胸にはブランドだとか言う見た事もないマークがデカデカと描かれている。
そんなマルエモンをじろじろと凝視したのだが、一向に電源らしきものは見当たらない。
となれば服に隠れているのだろうと、そう予想したのだ。
「げっ、ちょ、もろ付いてるんだね」
「ん?あぁ、当たり前だろい?しかも#name#の好みに合わせて自由自在に形を変えれるよい」
「いや、好みって…ちょっと隠してもらえます?見苦しいんで」
「失礼な事言ってんじゃねぇよい!なんだい?使わないのかい?女を喜ばすテクニックはちゃんとプログラムされてるから大丈夫だよい」
「ぇ、いや、使いませんよ、えげつない。って言うかマルエモンは何用ロボットなわけ?」
「オールマィティーロボットだい」
「そ、そう…」
自らをそう賛美するマルエモンにげんなりとしながら、当初の目的を果たすべく、極力股間を避け体を観察する。
肉体美と言っても過言ではない程計算し尽くしたマルエモンの身体を、上から下までくまなく目を配らせたが全くそれらしきボタンは見当たらない。
なら何処に?
「マルエモン、主電源がない。どこにあるかそろそろ教えてくれないかな?」
「あ?なんだよい、まだ探してたのかい?」
「探すよ、見つかるまで。ね、ほんとどこ?」
「知りたいかい?」
「もちろん!」
「ジャーン!これだよい」
「ぎゃ!ちょっとやだっ!隠してよ!」
「主電源教えろっつたのはそっちじゃねぇかい。ほれ、握ってみろよい、これが主電源だい」
「な、なんて、卑猥な所を主電源に…」
「ほれ、優しく包み込むように握れよい」
「くっ…屈辱過ぎる」
やけにあっさりと教えたと思えば事もあろうか男のシンボルが主電源だとニヤニヤと腹立つ笑みを浮かべながら口にするマルエモンは、ぐいぐいと見たくも触りたくもないとてもリアルなソレを此方に押し付けてくる。
何とも言えない感情を抱えながら、仕方がないとそのリアル過ぎる物体に手を伸ばせばそれはもう人そのもの。感触も体温も兼ね備えた巧妙な作りに思わず嫌悪感を忘れ感心してしまう。
「え…ほんとにこれ作り物なの?凄い…リアルだね」
「だろい?しかも最新だよい。こうすると…でかくなる」
「ちょ、止めてよ!怖いし気持ち悪い!」
「さっきから失礼過ぎるよい!ほら、しゃぶってもいいよい」
「は?バカ言わないでよ。で?どうすれば電源が落ちるの?引っ張るの?」
「あっ、よせよい。もっと優しく…はぅ」
「…え?ちょっと変な声出さないでよ、なに?感度まであるの?」
「あるよい。人並みに。しかも射精もできるよい」
「げっ!出さないでよ気持ち悪い」
「安心しろい。練乳だから甘いよい」
「そんな事は聞いてなーい!!」
「グェぇ!!」
ふざけ過ぎる変態ハレンチロボットの股間に、力一杯拳をぶつけてやった。
主電源が男のシンボルだなんて絶対嘘に決まっている。そんな卑猥な主電源は絶対にない。
そんな確信に一人頷きつつロボットのくせに痛みに悶えるマルエモンを冷やかな眼で見つめながら、こんな要らぬプログラムを搭載した会社にただならぬ不信感とそして膨大な苛立ちが芽生え、クレームをこじ付け送り返そうと、本気で思い始めていた。
「いつまで痛がってんの?痛くないでしょ?さっさと服着る!ほら!」
「痛ぇよい…酷いよい」
「服!!」
「……ょぃ」