鬼畜な彼の愛し方 <img src="//img.mobilerz.net/img/i/63879.gif" border=0 align=absmiddle /> | ナノ

反抗×挫折





どうすればこの悪夢から抜け出せるのか…
まず考えたのが、私はマルコ先輩に屈してないのだと言う頑なな態度を見せるという事。

これが絶対第一だと思った。今思えば抱かれている最中、私はまるで恋人にでも抱かれている様に接してきていたような気がする。
それでは彼が調子に乗るのも当たり前だ。なら常に反抗的な態度をとり続けよう。

そうすれば…彼だっていい加減諦めてくれはしないだろうか?

そう考え付いた私は直ぐに実行に移した。
本心を言えば、誘い自体断りたい。しかしそんな事をすれば弱みを握られている私には圧倒的に不利な展開になる可能性大だ。

させたいようにさせつつ、私は受け入れていない感を醸し出せばいい。


そうして今日も、彼に誘われいつもの様に部屋に到着するなり壁に押し付けられ口を塞がれた。

「どうした?今日は…いつもと何か違うねい」

「そんな事…ありません」

「ふーん…」

なんて勘のいい人だ。まだキスしかしていないというのに。そしてこの不機嫌な態度。
これでは行為中なんて更に不機嫌丸出しになるのではないかと不安を感じたが、これでいいのだと自分に言い聞かせた。

「っ…っっ…」

「んー?何で声我慢してんだい?」

「べ…別に…」

「…#name#。ったく…」

「っ…!!」

壁に凭れたままの私を器用に肌蹴させ胸の先端に舌を這わせてくる彼に、思わず声が出そうになったのをグッと堪えた。
その様子をチラリと目線だけ向けたマルコ先輩は薄く口角を上げた後、強弱を付けて胸を弄り倒してくる。

もう何度も抱かれている私の体は、彼の繰り出す巧みな業にまるで仕込まれているように敏感に反応してしまう。
それでも、ここで感じている仕草をだせばこの計画は台無しだと強く目を瞑り意識を他に飛ばそうと試みた。

「ん…どうした?気持ちよくないのかい?」

「っ…早く…終わって欲しくて…」

「あ?」

「んっ!!」

本音を口にした瞬間、グイッと顎を掴まれもの凄い形相で睨まれた。
彼だって私が好き好んでこの行為を受け止めているとは思ってない筈なのに、どうしてこんなに怒りを露にするのか…


「もう一度…そんな事言ってみろい。ただじゃおかないよい」

「っ…どうして…だって私は」

「いいかい#name#。お前は俺のものだって…言ったよねい?」

「私はものじゃありません!いつまでこんなっ…いっ!ぃやっ!!」

反抗的な私を睨み付け、カチャカチャとベルトを外し自身を取り出していく様子を捉えた私は逃げる様に体を捩った。

しかし逃げ切れる訳もなく、くるりと後ろ向きに体勢を変えられ素早く下着をずらされたと思った瞬間、鈍い痛みが体を駆け巡る。

「いっ!ぃゃ…」

「くっ…全然濡れてねぇじゃねぇかい?まぁその内慣れるだろい」

「ぃやっ…ん…やめて」

まだ全然慣らされていない私に、まるで怒りをぶつけるかの様に彼が入ってきた。
腰をガシリと掴まれ初めから激しく突き上げてくる彼に、私はうっすらと涙を溜めながら顔を背け声を押し殺す。

そんな私が気に食わなかったのか、やっと終わったと思った行為はその後何度も何度も繰り返され、抵抗する気力もなくなりかけた頃、ぐったりとベットに横たわる私を愛しそうに抱き寄せたマルコ先輩は、触れるだけのキスを幾つも落としながらこう囁いた。


「無駄な抵抗すんじゃねぇよい…お前は…放さねぇ」

「……」

放さない…何故?では私はこれから彼の気が済むまでずっとこのまま抱かれ続け、恋人も恋愛さえも出来ずに過せと言うのだろうか?

そんな絶望的な眼差しを向けても、彼はまるで気にする事なく愛しそうに頬を撫でながらキスの雨を降らせてくる。

そんな優しさを纏った眼差しを向けられては、まるで私が悪かったのだと思わずにはいられない気持ちになった。


「ご…ごめんなさい…」

「フッ…わかればいいんだよい…#name#…」

「ン…んっ…」


抜け出せない…マルコ先輩の唇が重なった瞬間、そう感じた私は希望が崩れ落ちる音がした。

やはり諦めるしかないのだろうか?
彼の気が済むまで付き合うしかないのか?


それでも再び私の中に入ってきた彼の温もりと存在感を感じた身体は、意思とは裏腹にまるで待ち望んでいるかの様に反応していたのだった。

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