鬼畜な彼の愛し方
| ナノ
悪夢×現実
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なんらいつもと変わらない昼休みだったはずだ。
あの場所にさえ行かなかったら…そんな後の祭りを、ただただ後悔する日々が始まったのは…
昼食を終え、先程の授業で忘れ物をしてしまった私は授業以外ではほとんど足を踏み入れない別館にある音楽室へと向かった。
着いてきてくれると言う友人にすぐ戻ると伝え、足早に目的地へと急ぐ。
そこは人気がないだけあって、昼間だと言うのにうっすらと少し不気味な雰囲気を醸し出している。
「なんか…こわっ。やっぱり着いてきてもらえばよかったな…」
態とらしく口に出し、自分を励ます様に拳を握った。
そして辿り着いた教室に入り、先程座っていた席に足を向けるも…
「あっ…」
「ん?なになに?俺達になんか用かな?」
私の座っていた席の真後ろに、お昼寝でもしていたのか眠たそうな目を擦りながら此方を伺う二人。
三年でとても人気のあるサッチ先輩と…もう一人は…
「サッチ。絡むなよい」
マルコ先輩。
特にマルコ先輩の方はファンクラブなるものがある程人気の先輩だ。
「あ、あの忘れ物を…」
「なーんだ。愛の告白でもしにきたかと思ったぜ」
「んな訳あるかよい。忘れ物って…これかい?」
おちゃらけたサッチ先輩をよそに、マルコ先輩は至って紳士的にまさに私の目的であるソレを掲げ、ヒラヒラと手を振っている。
「はい!ありがとうございます」
しかし、ソレを受け取ろうと二人に距離を縮めた私の腕を、ガシリと掴んだのは…
「おっ!結構タイプ。なぁ…お礼は勿論してくれるんだろ?」
「えっ…お礼って…あの…」
「サッチ。離してやれよい」
「えー、なんだよマルコ」
「よっと、ほら、震えてんじゃねぇかい」
「…っ」
サッチ先輩から引き剥がすように、今度はマルコ先輩の元へ引き寄せられた私は、彼の胸に包み込む様に抱き締められている。
その瞬間ふわりと鼻を掠めたいい匂いと、逞しい胸板に思わず顔に熱が集まった。
「……どうした?顔が真っ赤だねい」
「っあ、すみません…っ!?」
「あぁ、サッチより俺の方がいいってか?」
「は?いや、違い…きゃっ!?」
「なら早く言えよい。たっぷり可愛がってやろうかねい…」
「っ!?きゃっ!いや…」
いきなり長机の上に押し倒され、彼の大きな手は私の両手を頭上で器用に拘束し片方の手はブラウスのボタンを外しながら首筋に顔を埋めていく。
突然の出来事にうまく思考が定まらない中、彼の手が胸をやわりと揉んだ刺激によって一気に事の事態を飲み込んだ私は、力一杯抵抗を試みた。
「いやっ!止めてくださいっ!放して!」
「あー、もう煩いねい…サッチ」
「はいはい…」
マルコ先輩の呼び掛けに、仕方がないとでも言うようにゴソゴソと携帯を取り出したサッチ先輩は、いつの間にか露にされた私の上半身をカシャリという音と共にその無機質な物体に記録した。
「ぇ…なに…」
「お前の恥ずかしい写真。ばら蒔かれたくねぇだろい?」
「なっ!?酷いです!嫌っ!消してください!」
「黙れよい…いい子にしてりゃ…んな事しねぇよい」
「そ、そんな…んっ」
それから少し離れた場所でにやにやと犯される私を鑑賞するサッチ先輩と、不適な笑みを浮かべながら体をまさぐるマルコ先輩に、私は涙を流しながらも与えられる初めての快楽に身を捩る。
「んっ…ぃっ…やっ」
「ん…いい反応すんじゃねぇかい…」
胸の先端をねっとりとマルコ先輩の舌が這いながら、撫でるように太ももからスカートの中に手が滑り込んできた。
「あっ、嫌っ!」
触れられまいと力一杯閉じようとした足は、意図も簡単に彼の体と腕によって妨害され、チラリとサッチ先輩に目配せをした彼は両手で私の足を大きく開いた。
「嫌っ!!マルコ先輩止めてください!」
「へぇ…可愛い下着着けてんじゃねぇかい」
自由になった両手で彼を押し退けようとした瞬間、グイッと元の位置に手が縫い付けらる。
「なっ!?」
「助っ人参上!大丈夫だよ、いい子にしとけって言われたろ?ん?」
「っ…な、なんで…」
私を覗き込む様に両手を拘束するサッチ先輩と、下半身を楽しそうに眺めながら顔を埋めてくるマルコ先輩。
触れられた事のないその場所に生暖かい感触がしたと同時にゾクリと体が震えた。
「ぁっん…な、やめ…んっ」
下着をずらし直に感じるマルコ先輩の舌の感覚に、意思とは裏腹に甘い声が教室に響いた。
その声を捉えた彼は、プツリと私の中に指を挿入してくる。
「痛っ!嫌っ!」
先程の快楽とは違い、異物感に顔を歪ませた私を見てマルコ先輩は、
「あ?なんだい?処女かよい?」
「うわぁ!いいなぁ…処女。代わってくれよ、マルコ」
「はっ、嫌なこった」
「ん、痛…止めて…マルコ先輩…」
「ん?痛くない様に…してんだろい?こんなんじゃ俺のは入らないよい」
「っ!?嫌っ…んっ」
痛みと同時に先程快楽に襲われた突起を強く吸われた。快楽と痛みの狭間で、ドロリと熱いなにかが溢れてくるのが自分でもわかる。
「っ…こんだけ濡れてりゃ入るだろい。入れるよい」
「ぇ…だ、だめ!ぃっ…んっん」
ぎちぎちと狭い肉壁を押し進む様に、マルコ先輩が私の中に入ってくる。
いつの間にか解放されていた両手で侵入を拒むように彼の肩を強く押すも、がっしりと私の両肩を抱え込んでいるマルコ先輩は、ゆるゆると突き進んできた。
「嫌っ…痛い…」
「くっ…こりゃ…たまげたよい」
「あん?どうしたマルコ?」
「こいつっ…すっげぇいいもんもってやがる…っ」
「まじかよ!?代われよ」
「ダメだ…よいっ」
悠長に会話をしながら、徐々に打ち付けを速めてくるマルコ先輩に、私は目に涙を浮かべながらただ早くこの悪夢が終わる様に願っていた。
暫くして覆い被さるように首筋に項垂れてきたマルコ先輩は、繋がったままの状態で、私の頬を包み込み優しく唇を重ねてくる。
「んっ…」
「最高だったよい…お前は…これから俺のもんだい」
「っ!?な…」
「拒否権はないねい…写真…わかるよな?」
「そんな…」
その日から私は…彼のおもちゃになってしまった。