先生ver vol<img src="//img.mobilerz.net/img/i/63880.gif" border=0 align=absmiddle /> | ナノ

#38 私の衝動




未だ、夢でも見ているのではないかと思うくらい、幸せ過ぎる気持ちを抑えきれない私は現在授業真っ最中のマルコ先生にとても熱い視線を送っていた。


あの日、ハルタさんに担がれたビスタ先生をかなりの時間を掛けて納得させた後、今度は、私の"ドンマイ"発言にヘソを曲げた彼のご機嫌取りに再び時間を費やす事になろうとは…

そうして機嫌の直った彼に、真剣な表情であるお願いをされるのだった。

「オレ事で悪いんだが…」

そのお願いとは、私が卒業するまで二人の関係は公にしないで欲しいとの事だった。

「はい。分かりました」

そうして私も、一つお願いをした。
ナミだけには話してもいいかと。彼女に隠し通すのは不可能に近く、私自信、秘密になんて出来なかったからだ。

そのお願いに了承をもらい、一夜明け今に至る。



「良かったわね、#name#」

「うんっ!ありがと」

「でも、トラファルガーにバレないかしら…」

「…うん」

勘の鋭いローの事だ。
バレるのも時間の問題かもしれない。
ならば、先手必勝だ。


そして放課後。
再びマルコ先生の元へ通い出す事にした私は、案の定ローに呼び止められた。

「何処に行くんだ?」

「どこって…マルコ先生の所」

「…何でだ?」

少し威圧的な目でそう聞いてくる彼に、私は諦めるのは止めにした事、当たって砕けてもいいので後悔したくないなどと、ツラツラと嘘を並べその場を逃げる様に後にした。

これでローから疑われる事はないだろうと、
我ながら完璧な隠ぺい工作に感心しながら、彼の部屋へと向う。

まさか、またこんな気持ちでこの扉を開けれる日が来るなんて…

私は、胸に熱いものが込み上げながらも勢いよく彼へと繋がるそれを開けた。


「マルコ先生!!」

「……おう」

私の登場に何故か眉間に皺が寄った彼。

「…? 何ですか、その顔?」

「あ?変な顔してたかい?」

していたとも。やっと恋人同士になれたって言うのに…

「まさか!昨日の事は嘘何て言うんじゃ…」

「嘘じゃねぇって何度も言ったろい…」

「……」

何だか少し疑わしいが、まぁ、よしとしよう。

そうして、さも当たり前の様に彼の膝に座った私に、

「おぅおぅ、えらい変わり様だねい」

避けていた時と比べているのだろう、彼の発言に、

「だって充電しないと」

マルコ先生不足を補うのだと付け足せば、

「ククッ、じゃぁたっぷり補えよい」

そう言って抱き締めキスをくれた。

「マルコ先生っ、 もー!大好きです!」

我慢していた想いを全てぶつける様に強く抱き着き、頬、耳、首筋へとキスの雨を降らせ、彼のYシャツのボタンに手を掛けた処で、

「待てぃ。何故脱がす?」

まさかの待っただ。

「え? 何ですか?」

恋人同士でしょ?私達と、再びボタンに手を掛ける。

「っおい。オレを脱がせてどうすんだい?」

「…ぇ? どうするって…」

そんなの…決まってるじゃないか、

「舐め回したいんです!」

「は?」

「もう、だから大人しくしてて下さいね」

「ま、待て! #name#…」

「何でしょう?」

「女の口からなんつう事を…」

「だって、やっと想いが通じ合ったのに…」

照れているのか何なのか、制止を掛けてくる彼に、落ち込む振りをして様子を見る。

「あぁ…いや、場所を考えろよい」

「ぅ……はーい」

今の所はこの辺で勘弁してやるかと、彼を舐め回すのを止めにした私は、

「じゃぁ、いつにします?」

早速予定を立てる事にした。だって私は一刻も早く、彼と心も身体も繋がりたいのだ。

「いつって…」

私の言葉に狼狽え出した彼に、これは強行手段だと言わんばかりに、

「じゃぁ、今夜!家に来てください」

絶対来てくださいよ!と付け足し、まるで言い逃げする様に彼の返事を聞く事なく、私はその場を後にしたのだった。




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