先生ver vol<img src="//img.mobilerz.net/img/i/63880.gif" border=0 align=absmiddle /> | ナノ

#55 甘い考え




マルコside



あの事故の日、冷酷な笑みを浮かべながら言われた言葉。

《僕がいいって言うまで、#name#ちゃんとここに住んでよ》

初めはハルタの意図が掴めずにいたが、すぐにオレ達の邪魔をする気だなと気付いたオレは、めんどくさい事になったっと、腹黒いハルタではなくアホなサッチ辺りの車を使えばよかったと酷く後悔した。

それでも、彼女とは部屋も同じだし寝る時も勿論一緒だ。
ただ二人きりだけの生活ではない事くらいで、さほど苦にはならないなと、ハルタは何がしたいんだと、爪の甘い奴をあざ笑っていたのだが…

一日目。
朝から納豆を二人分食べさされ、うんざりしながらも彼女と共に学校へ向かった。
帰ったら、彼女の嫌いな物リストをコックに渡さなければ。でないと全てのつけがオレに回ってきちまう。
そうして放課後。ハルタと帰ると一言、言いに来た彼女は触れるだけのキスをしてそそくさと帰ってしまった。
いつもより少し遅いくらいに自宅に辿り着けば、彼女はハルタ達と共にゲームに夢中になっていた。

「#name#、程ほどにしとけよい」

「はーい」

そう一言告げて、オレは部屋に戻り仕事の残りを片付けていた。
夕食の時間になり、ダイニングに向かえば未だゲームに夢中な彼女達。

「飯だ!いい加減にしとけよい」

「あ、ご飯ですって」

「あぁ、じゃぁ続きは食べてからね」

「はい!」

全く、何がそんなに面白いのか、食事中もゲームの話で盛り上がっている彼女達。
そして案の定、飯を食べ終えるや否や即行でゲームに熱中する始末だ。

「はぁ…」

「いいじゃねか、たまにはよ」

「あぁ、そうだねい」

その時は仕方ないなと思っていたオレなのだが、そんな事が次の日も、そして次の日も続いたある日。
今日もハルタの迎えで帰った彼女が、家へ帰ればどこにも見当たらない。
一度部屋に着き、着替えた形跡はあるのだが、どこを探しても姿が見えない彼女にこの無駄に広い家を少し恨んだ。

「どこに行ったんだかねい…」

オレの予想通り、ここに来てから彼女とは体を交えていない。
ハルタの陰謀にまんまと嵌っちまったと自嘲な笑いが出そうになったが、笑えないほど苛ついていたオレがいた。

一緒には寝ているのだが、もう目が開かないという限界まで遊び倒している彼女は、ベットに入るなり直ぐに熟睡してしまうからだ。

流石にオレも寝ている彼女を襲う気にもなれず、隣で浅い溜め息を吐きながら眠りに就いているのだが、そろそろ限界だ。

今日こそはと、彼女を探しているのだが一向に見当たらない。
何人かに当たった処、テニスコートの方に行ったと情報を得たオレは、苛立った顔を隠す事無く足を向けた。

「きゃーーー!」

「ハハ、もっと足使わないと」

「#name#ちゃん!もっと左左!そしてもっとジャンプして…痛てっ!!」

「なんでジャンプさせんだよい…」

「おー、お帰りマルコ。かわいいなー、テニスウェアの#name#ちゃん」

「……」

案の定彼女はテニスをしていたのだが、どこで仕入れたのか全身ばっちりとテニスウェアを身に着けていた。
しかも超ミニスカートだ。勿論、見えてもいいインナーを身に着けているんだろうが…どう見てもチラチラと見えるそれはパンツにしか見えねぇ…

「#name#!!ちょっとこい!」

「あっ!お帰りなさい!」

息を切らしながら駆け寄ってきた彼女は、テニスが楽しいだの何だのと言っていたが、オレはそんな彼女を小脇に抱えて屋敷へと向かった。
小脇と後ろから非難の声が鳴り響いていたが、そんなもん知るかい。
オレは無言で彼女を部屋へと連れてくると、ベットに放り投げた。

「きゃっ!! 痛いですよ!」

「いい格好してるじゃねえかい」

「えっ?あ、これハルタさんとサッチさんが買ってくれたんですよ!似合います?」

「あぁ、よーく似合ってるよい」

そうしてヘラヘラと笑う彼女に覆い被さり口を塞いだ。
全くその気じゃ無かった彼女は少し抵抗してきたが、そんな彼女の腕を頭上に抑え込み、空いた手でシャツを捲し上げる。

「んっ! もうマル、待ってくださいよ…ぁっ!!」

制止を掛ける彼女の胸を強めに揉み上げ先端に舌を這わせれば、暴れていた腕も少し落ち着き快楽の声を上げ始めた。

「んっ…マル…どうしたんですか…?」

オレは彼女の問いにも答えずに、太腿から滑り込ませるようにスカートの中へと手を忍ばせ邪魔な布を全て剥ぎ取ると、急かすように彼女の敏感な突起を弄り倒す。

「ぁっ! んっ! マ、マル…」

まだ十分ではないが、我慢の限界なオレは服を脱ぎ捨て再び彼女に覆い被さった。

「もう…いいかい?」

「ん、」

彼女の了承をもらい、硬く反り立った息子をあてがった瞬間…

「マルコー!!親父が呼んでるよー!!」

「チッ…」

「…っ」

幸い、扉は開かれなかったが明らかにタイミングを見計らったとしか思えない奴の行動に、盛大な舌打ちをし、親父と言うワードに敏感に反応するオレは、どんどん熱が冷めていくのを感じていた。

「はぁ……、直ぐ行くよい」

「…マル」

「続きは…後でな?」

そうして彼女にキスを落とし、煮え切らない体と気持ちのまま服を身に着け親父の元へと向かう破目になったオレは、直ぐに"続きは後で"なんて甘い考えが通用しない事を知るのであった。







「#name#、待たせた…あ?どこ行った?」

「サッチ!#name#知らないかい?」

「あ、#name#ちゃんなら、ハルタやビスタ達とボーリングしに行ったぜ?」

「はー!?なんでだい!?」

「オレに聞かれても…ねぇ」

「ハールーター…」

「…どんまいマルコ」




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