碧に溺れて 第1章 | ナノ


#18 彼女との未来




マルコside





ちょっと刺激が強すぎたか…

先程、自分で話した内容に、確実に彼女はオレも浮気上等な奴だと思っているだろう。

そもそも男を全て理解するなんて無理なのだ。
それは女も同じで、女心ほど分からねぇもんはない。

絶対に浮気をしないと誓った後で、ばれて嘘つき呼ばわりされるよりも、わからないと始めに言っといた方がお互い傷が浅くてすむんじゃないか…


実際、どうなるかなんてわからないのだから…


まぁ、#name#と付き合うことになったとして、彼女を悲しませるような事はしないがな…
例え…浮気をしても、確実にばれない自信がある…


彼女の思考回路はこれからじわじわと洗脳してやろう

女は二度も三度も生まれ変わるっていうじゃねぇか…
男の手によってな…

オレが良い女にしてやるよぃ。


話が一段落したところで、取り敢えず、場所を変えるかと、まだ帰す気はさらさらない#name#の手をとり

「さて、今度はオレに付き合ってもらおうかねぃ」

と持ち掛けた。


グイグイと引きずるようにして歩みを進めれば


「マ、マルコ先輩!!まっ、待ってください!!」


抗議の言葉らしきものが聞こえてきた


一応、足を止めなんだよい?と問いかける。


「か…鞄!! 鞄置いたままなんです!!」


あぁ…成る程。
それは抗議もしたくなるだろう


「取ってくるのでちょっと待ってて下さい…」


繋いだ手をするりと解き、鞄の元へと走って行く#name#の後ろ姿に、どうしようもなく愛しさが込み上げた。


「可愛いすぎだよぃ!」


口には出したが、間違いなく彼女には届いてないだろう…


さぁ、これからどう落としていこうか…

置き去りにされた鞄を持って、小走りで駆け寄ってくる可愛い#name#に、

まずは確実に別れさせなければ…


と、黒い感情を抱いたのだった









取り敢えず足がいるな。そう考え携帯を取り出し家へとかける

「車を持ってきてくれ」

すぐに電話に出た執事に、場所を説明した後、

「ドライブでも行こうかねぃ?」

と話しかけた


「えっ?マルコ先輩の運転で?免許持ってるんですか?」


心底驚いた顔で常識的な疑問を投げ掛けてきた彼女に

「免許はねぇが…運転は出来る。しかも免許が無くても捕まったりしねぇよぃ」

と、答えてやれば

彼女はほんとですか?と少し不安な顔をしながらも

「あ、でもドライブ行きたいです」

景色の綺麗な所がいいです!と、なんだかワクワクした目で言ってきたのだ


「了解」

そんな彼女の言葉に、自然と顔が緩みながらも承諾の言葉を口にした


暫くして、到着した車の助手席に彼女を乗せ、

「今からだと夕陽が見れるな」

「ほんとですか?楽しみです」

微笑んだ#name#の顔を見ながら、これから先も…この笑顔を隣で見ていたい

そんな彼女との未来予想図を考えながら車を走らせた。


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