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笠松×氷室

「笠松さんは素敵な方ですね」
「…は?」


この男はきらきらとした顔で突然何を言い出すんだ。空いた口が塞がらなかった。
そもそも目の前で目を輝かせている男は秋田に住んでいるはずだ。陽泉の生徒なのだから間違いない。何故東京にいる。そして何故俺の前にいる。面識がないと言っても過言ではないのにだ。
どこか黄瀬を思い出す輝きを放ちながら(黄瀬よりは格段に上品)氷室は俺の手を握ってくる。同じバスケ選手とは思えないほどに整った指先だ。だからどうした、女子にやれ、頼むから。


「あー…氷室?だよな、陽泉の」
「わぁ、知っていただけてるなんて光栄です」
「ああ、まあな」


無邪気そうな顔を見せるが胡散臭さが滲み出てる。何なんだコイツ。
一向に手を話してくれないから距離を取ることもできない。ていうか力強い。


「あの、俺になんか用?」
「…用っていうか、あの…」
「何かあるんなら言ってくれないとわかんないんだけど」


もじもじすんなキモイ。変なオーラ出すなキモイ。


「あの、笠松さん…笠松さんの事、タイプなんです!」
「…は?」
「俺より背は低いんですけど引き締まった腕とか意志の強そうな瞳とか男らしい眉とか…あ、見た目だけじゃなくて、後輩を罵倒する声とかすごくイイですよね!」
「...ぱ、ぱーどぅん?」
「The tightened arm, the pupil which seems to be strong as for will, manly eyebrows. Not only appearance but the voice to abuse is very great!」


帰国子女の襲来
「I like you in a sexual meaning!!」
「(誰か助けてくれ)」



ガチゲイ氷室の良さが出せませんでした。
130129





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