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火神×花宮

「お前、よくわかんねえよ」


まっすぐなダークレッドがそう投げかける。
わかってもらおうなんざ思ったことねえけどなぁ。


「へぇ何が?どんな風に?」
「バスケ、楽しくないか?」
「…ふはっそうだなぁ、他人の不幸面見るのは楽しいぜ」
「そういうんじゃねぇって。俺が聞いてんのはバスケが楽しくないかだ」
「楽しい」
「っなら」
「なわけねぇだろ」


あーあ、そういう顔だよ。俺が好きなのは。


「もったいねんだよ花宮、ポテンシャル高いのに、楽しめば絶対、もっと強くなれるぜ?」
「強くなるってどんだけ?」
「お前次第だ」
「ふーん、例えばお前と同じだけ?高校生で一番?無理だろ。その辺のプレイヤーよりは上手いくらい?はっいらねーよ、そんな程度の強さ」


突き放されて眉をひそめる。巣に絡んで咀嚼されて腹の中でサヨウナラだ。


「ほんとわかんねえよ、お前。…コートの外じゃ荒々しいことしねえし、なんでバスケにまっすぐ向き合ってくれねえんだよ」
「さぁ、なんでだろうな」
「はぐらかさないでくれ。お前のこと知りたいんだ、お前の本当のこと」
「なんだっていい?」
「なんだっていい」




小さな声で、誰にも秘密だ。


「愛されたい」


ぐっと距離を詰めて耳元で囁いた。



「なんて、言うかよバァカ」




はやくココロもほしいなぁ




誰だこいつら。
image*arthur/きみのカラダはぼくらのもの
130308




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