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SOS

※自慰
※胸糞悪い
※清い宮地さんはいない
※宮地さん最低
※こんな宮地さん呼吸困難で死ねばいい
※後輩の命を軽んじる先輩は死ね




「あ、悪い高尾、俺今日ソバだわ」

いけしゃあしゃあと詫びた宮地の中でその一言をもって話は完結し、彼はすいっと高尾から目を外して割り箸を割った。机にはコンビニで買った昼食の蕎麦が鎮座しており、宮地は形だけの礼を済ませて麺に箸を突っ込む。

「は、なんで」
「なんでって、食いたかったんだよ。死にたくなかったら近づくなー」

あっさりと口にされる言葉は生死の重みを塵ほどにも含まず。ずるずると麺を啜る音だけが残った。
唖然と見開かれた高尾の目はあっという間に涙があふれる。隣に立つ緑間はぎょっとして、一歩引こうとするが震える高尾の両手が彼の右腕に縋って動けなくなった。高尾の姿はまるで盾で身を守るようだった。

「何遍も言ったのにっなんで持ってきたんすか」
「食いたかったんだって」
「あんたの食欲で人が死んでも構わないんですか」
「…大げさだろ」

涙をこぼしたまま高尾は激昂する。居合わせた大坪や木村が双方を諌めるが二人は聞く耳を持たない。高尾は頬を濡らしたままついに声を荒げて宮地を攻めた。高尾の心中からは目上に対する敬意もくそも消えていた。高尾にとって今の宮地は危険な殺人者であって、それ以上でもそれ以下でもない。

「人が死ぬのは大げさな事だろ!あんたそんなに俺のことが嫌いかよ!!」
「別にそんな事言ってないだろ」
「そんなに俺に死んでほしいのかよ!!」
「聞けよ」
「あんたこそ今まで俺の話聞いてたのか!?俺はそれで死ぬんだよ!!」

緑間の腕を強く抱きしめたままの高尾は耳を劈くような悲鳴をあげた。なんとか静めようと大坪が高尾の背を撫でるが、今の彼はその行為すら己を殺すのではないかと疑心を抱くことしかできない。

「やめろ高尾、落ち着けって」
「死ぬかもしれないのに落ち着けるわけないでしょ!」
「高尾」
「大坪さんにはわかんないんですよ!殺されるなんて考えたこともないでしょう!?」
「悪いのは食べ物で宮地じゃないだろ」
「俺が死んだら蕎麦が責任取るって言うんですか!?俺が死んだら悪いのはどう考えてもそいつでしょ!!」

喚き続ける高尾から居心地悪そうに目を逸らす宮地はチッと大きな音で舌打ちして蕎麦を食べるのをやめた。その表情から伺えるのは申し訳なさなどではなく面倒臭さだけだった。

「食わなきゃいいんだろ」
「そもそも持ってくるのがおかしいんだよ!」
「高尾。宮地も煽るような事を言うな、場所を変えて食うぞ」


大坪がもう一度高尾の背を撫でて、部室を出て行く。残された高尾は畜生、畜生と呟きながら泣くのをやめなかった。何もしない緑間だけが彼に優しかった。


死ななきゃわからない愚か者に告ぐ




今日言ったことと同じことを言わせるには高尾が一番適任だったので。そばアレルギーです。二次元ってほんと仕事選べねえよな。可哀想。ごめんなさい。
130519




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