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笠黄

バスの窓の外の景色が全部消えたら。
爪からハンバーグが生えてきたら。
雨がいつの間にかシャンパンになっていたら。
内臓に花畑ができたら。

とにかくとにかく突拍子のないことを考えた。
頭の中を埋め尽くすように訳のわからない事を考えた。
笠松先輩の事を考えなくてもいいように沢山関係のないことを考えた。

バスの窓の外の景色が全部消えたら、先輩と暗闇を見つめよう。
爪からハンバーグが生えてきたら、悲鳴をあげながら先輩に相談するんだ。
雨がいつの間にかシャンパンになっていたら、コップに溜めて先輩と乾杯したい。
内蔵に花畑ができたら、頑張って吐き出して先輩にプレゼントしよう。

ああ、そらせどもそらせども先輩につながってしまう。
支離滅裂なことだって先輩が傍にいれば俺はなんだっていいんだ。
例えばこのとめどなくあふれる涙がしょっぱくなかったら、先輩。





2013.04.27 (Sat) 22:22




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