あぁ…
「兄貴!オレさ彼女できたんだ」
いつかはこんな日が来るってわかってたけど
「このことは兄貴に一番に言おうと思っててさ」
こんなにも苦しくなるなんて思ってもみなかったよ
「なぁ兄、貴…おい、どうしたんだよ"士郎"なんで泣いてんだ?」
「え、泣いて‥る?」
「そうだよ、一体どうしたってんだよ"士郎"」
「ゃ…」
「え?」
「やめてよ!こんな時にばっかり僕の名前呼ばないで!!」
「おい、士郎本当にどうし」
「僕の方がずっとアツヤのこと好きだった!
それこそ生まれたときからずっとずっとずっとずっと…っ!!」
「士郎…」
「ごめんね、気持ち悪いよね家族なのに兄弟なのにこんなの‥っ
だから今まで隠し通してきたけどもうムリみたい…」
「し、ろ」
チュッ…
「"バイバイ"…アツヤ」
「ぇ、あ‥おい士郎!しろおぉぉぉぉぉぉ!!」
生まれ変わったら風になってこの想いが届いたらいい
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