▽物書きさんに贈るバトン

(青玉メンツ+α)





ふと流れてきた耳慣れないチャイムに、此処が初めて来る街であることを改めて思い知らされる。
昨日まで聴いていたそれとは、明らかに異なる音楽。
たいして距離のない、町並みも似通った隣町だというのに、それだけでいきなり全く知らない場所に思えてくるから不思議なものだ。
しかし、それでも。

「ユキ、お腹すかない?」
「……」

メイの問い掛けに頷いて、幼子がちらりと主を見上げる。

「俺も腹減ったなー」
「そういえば、もうこんな時間なんだね」
「じゃあその辺のお店で買って公園で食べようか」

次いで何故かパーティーに混ざっている勇士も空腹を訴え、翠波が近くの時計を見上げた。
そんな仲間たちの様子を見て、主がそんな提案をする。

主の言に頷いて賛同の意を示しながら、灰牙は一つの結論を導きだす。
どんな音楽であれ、結局は、聴けば腹が減ることに変わりないのだ。




(すっかりと慣れてしまった、この生活)







5.時刻を数字・日の光(空の様子)を書かずに表現して下さい




青玉組と勇士

(090727)