2012/08/17 18:05




1時間以内にRTされなくても鳩が厳かに指先に賞賛のキスをされるところを描き(書き)ます






「勝者、しずく!」

場内に響き渡るアナウンスが、試合の終わりを告げる。
途端に戻ってきた室内の温度に、響はようやく肩の力を抜いて息を吐いた。
冷気に晒されすぎた身体がぎしりと痛む。
同時に脚の力まで抜けて倒れそうになるのをどうにか堪えて、フィールドの外で待つ主の元へと歩み寄った。

「響!ありがとう!」
「結構危なかったけどね、」

勝てたのはしずくのおかげだ、と伝える前に抱きつかれて、響は開きかけた口を閉じた。
その温もりが冷え切った身体に心地よくて、そっと自分よりも随分と小さな身体に腕を伸ばす。

「ごめんね、私の読みが甘かった。もっと楽に勝てた試合なのに」
「しずくのせいだけじゃないよ」

先程まで霰の降り続いていたフィールドは、明らかに響の不得手とする場所であった。
しかし、先に戦った鈴と氷牙は共に疲弊しており、残った響が戦うしかなかったのだ。
彼女の云う通り、相手の手の内を読み切れなかったのは確かだが、響とて、不利な状況での試合を楽しんだことに変わりはない。
寧ろ、フィールドの外で待機したまま試合を終えるよりはよほどいい。
未だかじかむ指で彼女の髪を撫でると、ふと、その手を取られた。
冷たい指先に、そっと唇が寄せられる。

「ありがとう、響。今日の勝利は響のおかげだね」

本当にありがとう、という言葉と口付けの温度に、心が一気に熱を帯びる。
満たされた気持ちになりながら、これではあの主馬鹿たちのことをとやかくは云えないと思わず笑った。





ネタを求めて診断してみた。しずくは雄に囲まれすぎてて若干色々麻痺してきてるんじゃないかと思う。
ちなみに起きると銀が隣りに寝てることがよくある。

1時間以内にRTされなくても鳩が厳かに指先に賞賛のキスをされるところを描き(書き)ます http://shindanmaker.com/257927





|





人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -