*大学生妄想話













「なーんで飲んじゃうかなー」

ベッドに肘をついて息を吐く。
下戸なんだから飲み会なんか行かなきゃいいのになーと思いつつ、行かざるを得ないんだろうね。
あんま飲み会とか好きじゃないみたいだし。

私はかなり強い方だけどアルコール度数高いのはあんま好きじゃないし。
啓一郎は弱いとかそういうレベルじゃなく弱い。寧ろ飲めない。

まぁそんなわけで私たちは2人ともお酒はほとんど家では飲まないんだよね。

「けーいちろー」

そういえばあんまり啓一郎の寝顔って見ないなーなんて思いながら頬をつついてみる。

「おきて・・・るわけないか」

あー、もう11時か。
お風呂入って寝るか・・・。
立ち上がって踵を返そうとしてふと思いとどまる。
滅多にお酒を飲まない啓一郎が酔っ払ってるなんて次いつあるかわかんないよなー・・・。

「・・・・・・」

ベッドに片膝を乗せて体をかがめて、啓一郎の頬にキスをする。

「・・・・・・何やってんだ私は」

何か冷静になると恥ずかしいなコレ。
「よし、風呂入って寝よう」
別に誰に言うわけでもなく宣言して起き上がろうとすると、手首を捕まれて啓一郎の上に倒れ込む。

「・・・・・・」
「白斗」
「・・・・・・お、おはようございます」

混乱して、ワケ分からないことを口走る。
夜だよ、今。真夜中。
おはようっていう時間じゃない。
・・・ってそれも違う。

倒れ込んだせいで、わ・・・私が何か跨がってるような状態だし。

啓一郎は口元に笑みを浮かべて私の頬を撫でる。
さっき私の腕を引いた手は腰に回されていて逃げるに逃げられない。

「たまには」
「・・・っ」

ぎゅっと抱き寄せられて腕の中に閉じ込められる。
アルコールで普段より熱が籠もっていて心臓が跳ね上がる。

「白斗からもいいな」
「酔ってるでしょ」

珍しいなー、なんて頭の隅で考える。

「・・・かもな」



お酒味のキスをしようか
(んで、いつから起きてたの)(つつかれたときだな)(起きろよ)




――――
大学生妄想が美味しすぎたんだ




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