46 眩う 執筆者:ソルト


心宿は痛がっている暇もなく生徒たちを連れて旅館へいったん帰った。


「みんな疲れていると思うので各自で休憩したりお昼寝したり自由にすごせ」


心宿は言ったあと自動販売機に向かった。


「ユカらはどうするつもりなんや?」

「別に決めてないけど」

「翼宿たちはどうするのー」

「いや、特に決めてないで」


話していたが疲れていたのだろう部屋に移動せず布団だけを静かに眠りについた。

ガサガサ
心宿が戻ってきた。

寝てしまって残念そうな顔をしていたがいきなりニヤニヤしながらデジカメを
取り出した。
どうやら寝顔を撮ろうと思いついたようだ。

〜井宿の夢の中〜
(助けてなのだー)
(なんでこっちに走ってきてるのだ)

(どうやら後ろからアヒルさん達が追いかけてきているらしい)

助けて欲しい姿に萌え足をばたつかせているのを見て動画に納めていた。


違うところではユカとマリとハルが寝言をいっていた。
よく聞いてみると寝言なのになぜか会話が成立しているのを見て
クスクスと笑っていた。


ミシッ
その音を聞き周りをみると翼宿がゴロゴロと寝ているみんなを乗り越えているではないか。

「ん・・・」

周りでは翼宿の下敷きにされていくたび唸り声が聞こえてくる。
言わないでもわかるがそうとう寝相が悪いらしい。

ドンッ!!
いつの間にか足元まできていたのに気づかず巻き込まれてしまい
クラクラと倒れいつの間にか寝てしまっていた。




「ふぁ〜・・・」

一番最初に起きたのは柳宿だった。
「先生ったら翼宿とくっついて寝ちゃってかわいい〜」


カシャッ
布団に落ちていたのを手に持ち撮っていた。


「ユカー、翼宿が可愛い顔してねてるわよー」



ぐっすり寝ていたが耳にした言葉を聞き逃すはすもなくすぐ起きた。


「どこどこー、ってなにしてんのよっ!」

その様子をみて嫉妬し心宿を廊下に引きずりだしたのだった。
後は翼宿の寝顔を見たあとすやすや眠りにつくユカ。



そのあと廊下では。
寒いと言い体を丸めながらゴロゴロと移動していた。
その場にでくわした女将さんはとてつもない悲鳴をあげたという・・・。

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