44 眠る 執筆者:マリエッタ


ビーチバレーを楽しんでいるB組の生徒たち。

 「おいお前ら昼飯の時間だぞー」

 「おぉー待ってました!」

 「材料取りに行くから誰かに手伝ってほしいなー・・・」

 心宿が生徒たちを見る。

 皆が心宿と目線を合わせないように下を向く。

 「じゃー、男子全員材料取りに行くぞ」

 「えー」

 「まじかよー」

 「柳宿も行かなくちゃね!」

 「私は可愛い女の子よ〜」

 「柳宿も行くぞー」

 「はーい‥‥」

 柳宿を含め男子が心宿に連れられて材料を取りに行った。

 砂浜に残された女子たちは何をするか考えていた。

 「ビーチボールの続きしよっか」

 「いいよー」

 女子たちはビーチボールの続きを楽しんでいた。

 すると向こうから重そうに男子たちが荷物を持ってくる。

 その中でも荷物を持ってない星宿と柳宿が手をつないでラブラブしながら帰ってくる。

 その様子をみてマリはかなり不機嫌そうだ。

 「マリどうしたの?」

 「ちょっとあれ見てよ!柳宿なんか荷物を持たずに星宿様とラブラブしてんだよーマジ許せないよー私の星宿様なのにー」

 「まぁまぁ・・・」

 苦笑しながらマリの怒りを沈める女子たち。

 その頃男子たちはさっさとバーベキューの準備を進めていた。

 「火がつかないのだー」

 「貸してみーこんなのわしがやれば・・・」

 と翼宿が火をつけようとするがなかなかつかない。

 「なんでつかんのやー」

 「貸してみろ・・」

 心宿がさーっとやってきて火をつけて元の場所へ戻っていく。

 「あれ?ほんとに人間か?」

 「たぶん人間だと思うのだ」

 準備も無事にできバーベキューを始める。

 「肉焼けたでー」

 「それ自分の肉ねー」

 「ユカ何言ってんの?それはうちの肉よー」

 「じゃ私がもらう〜美味しいねー」

 『ちょっとー』

 「さっさと食べないのが悪いの〜」

 お肉の争奪戦をしている中星宿が下を向いたまま動かない。

 「ちょっとー星宿様ー?」

 「まさか寝てるとか・・・」

 「それはないでしょー?」

 近くにいたサッチーがが覗き込んで見ると寝息をたてながら眠っているようだ。

 「ちょっとー星宿様ーお肉なくなりますよー」

 「こんなとこで寝るかー普通?」

 星宿は背伸びしながら顔を起こした。

 「眠っていたようだ・・・」

 「肉が焦げているのだ」

 「焦げた肉は鬼宿が食べるらしいよー」

 「俺は食わねーよ!」

 そんなやりとりが続いていた。

 するとハルがまたユカを騙そうとしていた。

 「見てみてーユカー宇宙人が・・・・・」

 「もう、その手には乗らないよー」

 「ほんとにいるんだって!ねーマリ?」

 「うわぁーホントだーいるよ宇宙人が」

 ユカはえ〜とか言いながら後ろを振り返ると心宿が後ろに立っていた。

 「ぎゃーーー宇宙人」

 「ねーーほんとにいたでしょ?」

 「誰だー人を宇宙人だと言っているのは?私は立派な人間だぞー」

  浜辺にはいつまでも笑い声が響き楽しいバーベキューもあっという間に終わっていったのであった。

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