*仁王くんとブン太くんに!一目惚れした相手が赤也の彼女でした、どうしますか?

俺切原は、今日も今日とて練習中。あー、先輩達まじで体力ありすぎだっつうの。なんてことを思いながら不意に目をやると仁王先輩と丸井先輩を見るとなにやら必至に話しているもんだから、つい聞き耳を立ててしまった。



「あー、今日も煩いのー」
「あれだろ。もうすぐホワイトデーだから、みんな幸村君にいい顔したくて必死なんだろぃ」
「ほぉ、それはご苦労なことなり」


あー、もうそんな時期か、なんて考えつつとりあえず水分補給。それにしても仁王先輩も丸井先輩も、あんだけ走らされてよくあんな普通に喋れるよなぁ。まじすげえ。負けたくねえな。


「いや、ちょっと待てこら」
「俺は男だっ」
「……仁王、お前それ分かるやつにしか分からないネタだからやめとけよぃ。……じゃなくて、あの中お前のファンも入ってんだろ?どうにかしろよぃ」
「同じくなり。ほれ、あの右から三番目の子とかお前さんにぴったりなり」
「いや、ただお菓子いっぱい持ってるだけだろ。うちわ見ろよ。「幸村らぶ」って書いてるだろうが仁王」
「まあ、略奪愛も燃えそうじゃの」
「じゃあ、仁王こそあの真ん中の金髪の女の子よさげだろぃ」
「あー、前に一回食った」
「……お前最低だな」
「まあ、最近はもっと控えめでこう、ちまっとしている……そうそう、あの端におる……お、んなの、こ……」
「端? どれだよぃ、に……お。うわ、めっちゃ可愛い。同い年にあんな可愛い子いたか?」
「……ドストライクなり。やばい。ブンちゃん俺、あの子のために今からペテンやめる」
「いやいやいや、お前待て。意味がわかんねえだろぃ。俺に譲れ」


さっきから何の話してんだろ。一番端にいるがなんだこうだって話が気になって「どうしたんすか?」と聞いてみることにでもするか、と二人に近づくとはた、とこっちに感じる視線。


『赤也くーん、頑張ってね』
「あ、名前。おう!」
「「……は?」」


なんだ、今日来てたのか。こんなクソ暑いのに、あんなところいて大丈夫かあいつって。


「痛い、なんすか先輩っ、なんで俺つままれてんのっ」
「え、あれお前の彼女?」
「そ、そうっすけど痛っ、いてててて、ちょっ、髪の毛引っ張らないで下さいっ」
「よし赤也。今すぐ俺に譲りんしゃい」
「いっ意味分かんねえっす!痛いっ、いてええっ、ちょっ、殴るの禁止っ」
「ブンちゃん、どっちが先にあの子落すか勝負なり」
「おう」
「ちょちょちょ、何言ってんすっ、痛いっ、ちょっ、部長助けてっ」



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はい。とりあえず、申し訳ありませんでした。あれ。これ質問にちゃんとお答えできていますかね。いませんね……。と、とにかくですね。仁王と丸井は赤也にはこんなこと言いながらも、実際赤也の彼女に一目ぼれしちゃったら応援すると思います。先輩ですもん。まあ、赤也をからかうために彼女に絡みにいって、そこで仲良くなっちゃいそうですね。赤也にヤキモチ妬かせよう作戦とかを三人で立ててたら個人的にほほえましいです///
なんだか、私の趣味全開になってしまいましたが、お許しくださいませ。
今回はありあがとうございました。これからもよろしくお願いいたします。






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