嗚呼。 今日も幸村君はカッコイイ。 授業を聞く姿とか異常でしょ。シャーペンでサラサラとノートに何かを書いてる姿を斜め後ろから見つめる。 席替えで勝ち取ったこの特等席。隣は残念ながら、狙えなかったんだけど、十分幸せ。 やばい。授業終われ。 そしたらちらりとだけど、幸村君を正面から見れるのに。 いや、やっぱり終わるな。 私チキンだから、目が合ったら死ぬ。 ってか、シャーペンになりたい。幸村君のシャーペンなりたい。消しゴムでもいいかな。 あ、でもどうせなら、幸村君のリストバンドがいい。 テニスしてる幸村君と一緒とか死ねる。 あああっ!!! なんかぼんやりノート見ながら、唇でなんか呟いてる!!! 授業の内容の疑問?! 先生に質問してほしい。そして、声、幸村君の声聞きたい。ちょっとしたハスキーボイスだけで、んー絶頂!!!! 一度消しゴムで何かを消した幸村君はサラサラとまた何かを書いた。やばいなあ。私大分変態。 だけど、今すぐシャーペンになりたい。 「ねえ」 「やっぱり、シャーペンがっ……へ??」 幸村君がこっち見てる。 見てる!! はっ!? やばいっ!! 死ぬ。心臓が高すぎて死んでしまいそう!! そんなこんなであうあうしていると、ノートを差し出された。 あー、幸村君のノート。凄く綺麗な字。美しすぎる。 うつく……………。 「えっ、あぅっ……?!」 「返事、授業終わったらほしいな」 にこやかに笑う幸村と「俺も君を見たいんだけどな」の文字。 その前に書かれたらしい愛の言葉が微かに見えて、授業なんて聞こえなくなった。 もし、幸村がもう一度私を見て微笑んでくれたら、授業中なのに、好きだって叫んじゃうんだから。 『斜め前の君に叫ぶ』 −−−−−−−−−−−− たまには甘い幸村君と可愛い主人公を書こう← , ← |