皆さんこんにちは。あれでも、もしもこの声を聞くのが夜だったら、こんばんは、が正しいのかな。でも、今私がリアルタイムでやっているのは、昼なのだからきっとこんにちはでいいはず!

改めましてこんにちは!
今日は、ばりばり現役天才レポーターでもある私内海あかりが、テニスプレイヤーであり素晴らしいお名前をお持ちのあの方にインタビューをしようと思います。嗚呼、この日をどれほどに待っていたかっ。

今日という日のために毎日お肌の手入れを欠かさずやってきたし、ナチュラルメイクだって、友人にばっちりしこまれ、そして何より、歴史の勉強を……。


「おい。まだか」

「すすす、すいませんっ!!!!」


しまった。
つい、一人の世界に入り込んでしまった。気合入れなおして、さっそくいってみよう!


「今日は、高校生テニスプレイヤーの徳川カズヤ先輩に質問ですっ!」

「……ああ」


ああ、なんてクールリスト。
これは、ミンティアのミント味を食べているに違いないわっ!
メモメモ。


「……何故そうなるんだ」

「あ、もしかして、メントスのほうでしたか?」

「何も食べていない」


なんと、食べていないのにこのクールさ!
おまけに先ほどから痛いほどの視線を感じるのは、きっとこの人から出ているクールが……。


「おい」

「わわわ、すいませんっ。それでは今日は、高校生テニスプレイヤーの徳川カズヤ先輩に質問ですっ!」

「早くしろ」


なんとクールなっ。
さすがは、15代続くはずだっ。


「……言っておくが、俺は徳川家とは……」

「でも、先輩は徳川ですよね?」

「徳川などこの世に五万といるだろう」

「でも、徳川ですよね?」

「……確かに、徳川だが、だからといって……」

「でも、徳川ですよね?」

「……ああ、もういい」


ああ、そのうざったそうな顔も素敵。カメラマンっ、今の顔激写してっ!って、ああ、私一人だった。


「それでは、最後の質問ですっ」

「……今のは質問だったのか……」

「ずばり!徳川先輩は私のことが好きですかっ!?」

「………………」


黙り込まれる姿も素敵っ。
これは、もう、鳴かぬなら鳴くまで待とうほととぎすである、初代の家康も超えているに違いないっ!
さっきから、私のこと恐ろしいくらいに睨んでいるところは、お犬将軍の綱吉の人間に非道な行いに似ているし、はっきりとした物言いは最後の将軍である慶喜に激似!!



「これは、生ける歴史だっ!」

「……とりあえず、落ち着いてくれ」

「徳川先輩、今度から、カズヤ将軍って呼んでいいですかっ!?」

「却下だ」


ああ、参勤交代のように、毎年来ないとこの人のハートも落ちないということね!

リポーターである私も、萌えて来ました。
おおっと、間違えた。燃えて来ました!


「では、また質問来ますねっ!さらばです将軍っ」

「…………頼むからもう来ないでくれ」



『将軍様にレポート』


ーーーーーーーーーー
元気な女の子と振り回される徳川先輩。将軍将軍(^^)





,



- ナノ -