「ねえねぇりん。今から辛辣なゲームをしないか？」
『はい？』
「俺がどんだけ君に愛を囁いても、軽く流して欲しいんだ。ほら俺は人間についてもっと詳しく知りたいからさ」
『……ドエム』
「え？ なに？ もしかしてもうはじめてくれるの？ 楽しみだなぁ」
『……はあ、……じゃあ、どーぞ』
「らーぶ！ りんらーぶ！！ 俺はりんを愛してるっ！ だからりんも俺を愛するべきだよね！」
『……は？』
「嫌だなあ。そうやってりんは、俺を毛嫌いするように見せかけて、本当は俺のことを好きなんだよね？ ああ、何も言わなくていいよ！ 君のことだったらなんでも分かってるから！りんが今日何色のパン……」
『それに続く言葉言ったらぶっ潰すぞノミ蟲』
「うわぁ、今、俺の脳裏であきらかに化け物の姿が浮かんじゃったじゃないか。あ、もしかしてりんは、俺がシズちゃんばかり構ってるように思ってたりするのかな？ やだなぁ、俺は金輪際化け物を愛するような性癖は無いし、っていうか気持ち悪い。それに比べてりんのことは、全力をこめて愛することが出来るよ！ それに心配しなくても、シズちゃんの真似してもりんの声だったら愛せるからね！！」
『あのさ、本気で気持ち悪い』
「あははっ。これだから人ラブっ。ていうかりんラブ！ そうやって俺の全身全霊の愛情を無下に出来るなんて、本当素晴らしい！ そんな態度取りながらも本当は俺のことちゃんと好きなんだよね？！」
『ごめん、キモイ』
「なるほど！ ツンデレでしょ！ ツンデレなんだろ！ いやあ、まいったなー、こんな俺に精一杯の愛情表現をしてくれていたんだね。よし、抱いてあげよう」
『消えてください情報屋さん』
「…….あのさ、俺」
『それ以上しゃべらないでください。地球の空気が貴方のせいで汚れます。嘆かわしすぎる』
「………………あのさ」
『はい？』
「…………ごめん、俺の負け」
『……まったく……貴方のそういう馬鹿なところ大好きですよ臨也さん』