研ぎ澄まされた感覚の中で、ゴールへの道筋が一直線に見えた。
ゴール下。相手のウィークポイント。
「黄瀬っ」
「っさすが先輩いいパス」
通った。
体制崩しかけつつ投げたそのボールは彼の手に収まった。
冷静になれ。最善策を考えろ。
オールコートでのマンツーマン。体力には限度がある。
このままじゃよくない。
目の前で高尾君が口角を上げたのと、視線の横で緑間君が飛んだのはほぼ同時だった。
「っう、そでしょ」
まるで見えないボールを持っているかのようなそのシュートフォーム。そこへ寸分の狂いもなく
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