花宮真
「最近、例の子とはどないなん?」
仕事で取引もある今吉の自宅に招かれ
尋ねられる。
「えぇ…まぁ」
フッと口角を上げるのを見て
順調なんやな、と理解した。
「最初会うたとき惚れそうになってもうたわー」
と、今更ながら暴露する。
「分かっていましたよ。
ただ、失礼ですが先輩のことは苦手だと言っていました」
「そらアカンなー」
と笑い声をあげた。
小一時間程話し
事前に言っておいたので帰らせてもらった。
「寝ちまったのか…」
もう日付も変わっている。
穏やかな表情で眠る彼女の髪を撫でる。
誰のとこにも行くなよ、バァカ。
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