※10年後の話です
(OAVとは無関係)
※コナン君がちょっと痛いの我慢してます
※快斗が攻めっぽくないかもです










「コナンちゃん!」


「だからそう呼ぶなっつってんだろ!!」



二度目の入学を果たした帝丹高校から帰った直後に
抱き着いてくる男に
一発蹴りを食らわせる



「だってコナンってば
いつまでたっても可愛いんだって!」


「だって!って言われても…」


へら〜っと幸せそうに笑う快斗は
俺より一回り弱年上


つまりもう




「…まあオメーはもう
”オッサン”だもんな」




そう

数年前まで世間を騒がせていた
怪盗キッドこと黒羽快斗は
御歳27歳になっていた





黒の組織を壊滅してそろそろ10年


しかし、壊滅したからと言っても
もちろん元の身体が戻ってくる訳でもなく


新出先生と結婚した蘭と
無事妃弁護士と別居を解消した
おっちゃんの負担になりたくなかった俺は

「江戸川コナン」として
家主の居ない工藤邸に居座った



驚異に怯えずに済む様になった隣の科学者は
解毒剤作りに専念したが
未だにソレは完成しない




否きっともう
100%出来ないのだろう



『今回は失敗だったわ』


それでも俺に絶望を突き付けたくなくて
必死で隠しているのだと

優しい彼女は気づいていないが
その表情が全て物語っていた




「オッサンじゃない!
ニッコリ笑って
『ただいまv快斗にーちゃん!v』
だろ!」

「あーあー腹減ったー」


叫ぶ快斗オッサンを横切り、洗面所へと向かう


「もう風呂入んのかー?」

「ちげーよ、手ぇ洗うんだよ」



蛇口を捻り
冷たい水に小さく震える


手を洗う間鏡に映るのは
工藤新一が眼鏡を掛けただけの姿



「……………」



同じ見た目なのに
歩んできた人生は全く違う


何だか今も信じられなくて
鏡をそっと撫でてみた



トロピカルランドに行ったあの日
「工藤新一」と言う男は死んだんだ



そう思うと何だか悲しく聞こえる




でも、もし工藤新一のまま歩んでいたら

無事探し物が見つかって
怪盗家業を辞めた快斗に
こうやって世話してもらえなかったのかもしれない



食事洗濯、掃除に庭の手入れまで付き合って10年間
ずっと献身的に尽くしてくれた恋人に。




『お前結婚しねえの?』

と俺が聞いたら

『コナンとしかしねえよ?』


と真顔で(しかも即答で)答えてくれる様な恋人に。



「なあ晩飯は…って何笑ってんだ?」


いきなり入ってきた快斗が
笑っている俺を不思議そうに見る


髭が少しあるくらいで
出会った頃から大して変わらないその顔に
また笑みが零れた




「なあ快斗」

「ん?」



「…俺も、オッサンなんだよな」




本当は
お前と同じ
27歳なんだよな



ふと空っぽになった心に
真実を詰め込みたくなって
快斗に問い掛ける

一瞬目を丸くしたが
すぐにふっと顔を緩ませて笑われた





「俺は、ちゃんと解ってるよ」




そう言いながらも
頭を撫でる快斗は
やっぱりどこか子供扱いで

何の勝負でもないが、こちらが負けた気がする


ホッとしたのと同時に
悔しくて、つい負けず嫌いな性格に火がついた



「…やっぱり」

「ん?」



「やっぱり…風呂入る」




グイッと快斗のシャツの裾を引っ張って呟くと




「…いいよ」



意図を察した
10年前より少しだけ
深みを増した顔が
肯定の笑みを浮かべた
























「んっ…」



ぴちゃりと言う音が浴室に響く



初めて”味わう”快斗のそれは

苦いような塩辛いような
何とも言えない味だったが



「…コナ…んっ…!」


頭を撫でる手に力が入る度聞こえる
余裕のなさそうに喘ぐ快斗に
コナンは眼鏡の奥の瞳を嬉しそうに細める

ドクドクと脈打つ音が
聞こえそうな快斗の分身は
自分のものとは比べものに
ならないくらい大きく

快感を与えようと喉の奥に誘い込むと
かなり苦しい



「んっ、んっ…」



(――!ヤベッ…)


一方、快斗は
生まれたままの姿のコナンの口から与えられる
想像以上の快感に焦っていた


すっかり大きくなった口は
スッポリと快感の源をくわえ込み
口内を真空にしながら前後させる物だから

膝立になっているコナンの膝が痛そうだな
なんて心配する余裕もない


「ん、くぅっ…」


喉の奥まで入れようとして
時折見せる苦し気な表情は

高校生となった今
飛ぶ鳥も落とす程妖艶なる物へとなっていた


ちゅう、と先端を吸われる度
精液が根本から駆け上がる衝動に慌てる



「コナンっ…も、いいっ!」



視覚・聴覚・感覚の
全てにおいて責められている今だが


さすがにコナン(というか新一)
の愛しい口に吐精するには忍びなく


ミリ単位しか残っていない理性を総動員させ
懸命にしゃぶりつく頭を
無理矢理引き離した



「あっ…何でだよっ」

必死にしていた
”子供じゃない”アピールを中断させられ
上目遣いに睨んでくるその表情は
やはり堪らなく可愛い


なのにポワンと開いた唇は
蜜に濡れて艶やかだ



本当に何歳になっても
この名探偵の魅力は尽きないと思う



「…コナンもこっち、
苦しそうだったから」

「っあ!!」


余裕のない自分を棚に上げて
しゃがんでコナンを椅子に座らせる

既に溶けそうに熱いソレを握ると
甘い悲鳴が浴室に響いた


「ずっと脚に当たってた」

「ゃっ!ちがっ…ぅ!」


閉じようとする膝を
間に入り阻止しながら
自身を指で、胸の飾りを口で弄ぶ


先程のお返しとばかりに
小さな突起を吸い上げると
指に絡まる蜜が一段と量を増した


「あっ!やだっ…ん、んんっ…!」


浴室で声が反響するのが恥ずかしいのか
口元に手を当てて堪えるコナン


眼鏡の奥の瞳も
視覚からの快感に負けないようにギュッと結ばれている



(そうはさせないって…)



我慢なんて出来ないくらい
この可愛い恋人を啼かしたい

そんな加虐心が直結して
ピンと張った赤い突起を虐める舌と
コナンを弄ぶ手へと伝わる


「やあぁッ!」


固くなった突起に軽く歯を立てる度にビクビクと震えるソレを握りこみくすぐる


特にコナンが弱い
窪みやくびれを親指で擦り上げると
足先を丸めて大きく身体が跳ねた


きっともう限界が近いのだろう


俺を愛撫している時から
ゆらゆらと腰が揺れていたし。


「ゃ、っ快、と…もうっ!」

「出したい?」

「んっ!ひ、んぅっ…!」


こくこくと唇を噛んで頷く姿に
浴室の熱気とは違うものでクラクラする


「っいと…!」

「ん?」

「快斗とっ…!あっ!ん!」



途切れ途切れに叫ぶコナンの甘い声を聞き取ると



…快斗、と?



「えっと…」



淡い期待に胸が躍る


もしや、これは

この10年間
幾度身体を重ねながらも
一度も踏み切れなかった領域なのでは



思わず手を止めた快斗に

荒い息を整えながら
羞恥と興奮に頬を染めたコナンは言った







「快斗と…一緒にイきたい」






その言葉に
快斗のミリ単位の理性が
あっという間に吹き飛んだのは
言うまでもないだろう











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