「く、くどぉーーっ!!!」


「工藤君!?」


鑑賞開始から20分後



服部が小さく
「キッドの奴工藤に罪を…」
とブツブツ言っていた以外は
割と静かだった室内が
一気に騒がしくなった







コナンが飛行船からぶん投げられたからである



「…キッド!」

すぐさま飛びだしたキッドに白馬が反応するが

服部は「頼むから掴んでくれ!」と絶叫していた



「「ほ……」」



無事空中でキッドがコナンをキャッチすると
二人は胸を撫で下ろす



「なんちゅー事すんねんあのオッサン!」



「信じられませんね…このシーンは心臓に悪すぎる。」

やれやれ、とオーバーアクションで肩をすくめた白馬が
それにしても、と続けた





「「今回はキッドに感謝(やな)(ですね)…」」





本日初めて意見が一致した二人であった








…さらに10分後…




「おおおおいっ!!何してんねん工藤!」



再び室内はヒートアップしていた


「工藤君、何てことを…!」


さすがの自称フェミニスト白馬探が赤くなるのも無理はない



いきなりコナンがキッドの身体をまさぐり始めたのだから


『うぉい!どこ触ってんだ!』

画面の中でキッドが叫ぶ


「ほんまにドコ触ってんねん工藤!」


部屋の中で服部も叫ぶ


「ド、ドコってそりゃあ」


白馬が真っ赤なりながら
律儀に答えそうになるが

「答えんでええんじゃドアホ!!」


服部にツッコまれて
無事未遂に終わった


「な、何や恥ずかしいやっちゃなーこいつら!」


怒り?と気恥ずかしさに
顔を真っ赤にしながら怒鳴る服部と

クラスメイト(推定)のあられもない姿を見てしまった白馬


共に茹で蛸のように頬を染める

『あっ』


コナンの手がイイトコロに当たったらしい怪盗が
足を踏み外してしまい
コナンと共に
グルグルと回っているが

こっちはこっちで

「こんなん放送してええんかいなあああ」と服部がグルグルしていた



「お、落ちつきなさい服部君、ほら、君の活躍シーンですよ」


「もうそんなんどうでもええええ!!!!」



えぇぇ…

ぇぇ……

…ぇ……

……………














プルルルルッ


こちら真夜中の工藤邸



「誰だよこんな時間に…」


「んー…」

「あーコナンは寝てろよ、俺が出るから」


声一緒だしな、と
快斗がちゅっと口づけすると
安心したのか再びコナンは眠りについた


そのあどけなさに和みたいが
どうやら電話の主は意地でも出てほしいらしい


快斗は
「非常識な上にしつこい奴だなー」と悪態づきながら
受話器をとる




ガチャ




「はいもしも―
「くぅどおおお!!お前何してくれとるんじゃああああ!!」



「うぉっ!!!」



「お前らの関係は解っとるけどあんなん堂々としかも昼間からやるこっちゃないで!?お前がそんな奴やとは思わんかったわ!恥を知れ恥を!!何のサービスや!ちゅうか大体お前あんな危ない目におうとるんやったら何で俺に――」



ガチャン




「…っうぉー……」


鍛えられたハズの
心臓がバクバクいってる。なんだあれは。

持ち前の反射神経のおかげで
鼓膜は破れずに済んだのが奇跡だと思う



「ん…快斗?誰…?」



「…誰?…えー…誰だっけ」



そういえば何回か聞いたことある声のような
でもあまり接点は
なかったような


「………?」

「…間違い電話だな、うん」



最近は手のこんだ詐欺が流行ってるらしいし



きっと今のは新手の詐欺だと
思い込むことにした快斗は
もう一度コナンに口づけした






しかし次の日




「黒羽くん、あんな破廉恥な物をレディに提供しては…」




なぜか
頬を朱くした白馬にまで説教されたのにはさすがにまいった







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なんぱせんは妄想が止まりません^0^

何アレ!萌えころされる!

この話の服部は私の分身です
だから壊れてるんです
多分キッドと蘭ちゃんの絡みとか目に入ってないんだと思う!



白馬と服部は仲良しになれる気がしてきたうめこうめ
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