工藤新一は可愛い、しかも格好良い
さらに頭まで良くて
たくさんの犯罪者の悪行を暴いてる

探偵って聞くと冷静で落ち着いたイメージがあると思うけど、
新一は嬉しい時には花が綻ぶように笑うんだ。

あ、もちろん推理中の新一は最高にカッコイイんだけどね

俺は探偵としてのクールな新一も、恋人としての照れ屋な新一も、どっちも大好き!

昨日だって、俺が「大好きだよ」って言ったら
真っ赤な顔して殴ってきたんだ。可愛いでしょ?本当照れ屋なんだよ

そんな可愛い反応するもんだから、
俺はいつも新一の前では理性なんかどっかいっちゃう

自分が気持ち良くなる為にじゃなくて新一に気持ち良くなって欲しいから。

だから大好きだよって囁いた後は
新一の身体を服の上から優しく撫でたんだ

そしたらそれだけで
あっという間に身体から力が抜けちゃうんだから、可愛過ぎるよね?
快感に弱い所も大好きだなぁ

あ、そうそう。新一ってばイく前に絶対俺の首に手を回して
ぎゅって抱き着いてくんの。
もうこれがヤバくって!それだけで俺も果てちゃ




「黙れええええ!!!!!」




目の前で新一が読んでいたはずの本が
何故か俺の額に飛んで来た

いや、新一が投げたのか





「えー?良くなかった?この作文」


「テメェはそれを作文と言い張るってのか」



下手物を見るような視線で俺を見る新一


いつもは透き通っている瞳には、
何かどす黒い物が混沌としている



痛む額を押さえつつ
衝撃で床に散らばった作文用紙をかき集めた






「…だって、お題が
”大好きな人”なんだもん」





もうすぐ江古田高校の文化祭



特に部活動にも所属していない俺は
こういった作文や習字を展示物として提出しなければならない



その作文の題が
”大好きな人”だったら
そりゃもう最愛な新一を書くしかないだろう




「…って訳で、書いてみたから読むね!」




そして読んだ結果がこれだった




「ンなもん、家族の事とか、好きな歌手の事とか書いてりゃ良いんだよ!」



「やだやだやだ!
新一以上に好きな奴なんか居ないもん!」
「もんとか言うな!!」



父さんは、好きだけどキスしたいとは思わないし
好きな歌手だって襲いたいなんて思わない



という訳で
俺が好きなのは、今
目の前で呆れながらも顔を赤らめている工藤新一、貴方です!
新一の決めポーズを寸分の狂いもなく真似りながらその旨を伝えると

彼の顔がますます不機嫌に、だけどますます赤くなる



うんうん、ツンデレは世界を救うよ




「…だ、だからって公表する事はねーだろ!」



「あるよ!新一と俺のラブストーリーは全世界に発信すべきだよ!」



「発信しても誰も受信しねんだよバ快斗!」



「ウグッ!!」



新一の長い脚が俺の顎にクリーン・ヒット☆



ああここで余談が入るけど

顎を蹴ったら本当に危ないから良い子は真似しないでね?


ああでもでも
だからって新一が悪い子な訳じゃないよ?



これはツンデレな新一の立派な愛情表げ



「今すぐ黙らねぇともう一回入れるぞ」



ギロリと人を卒倒させそうな瞳で睨まれる。
ん?俺今声出してたっけ?



まぁそのおかげで、喉まで出かかった
「もっかいイれるなんて…新一のえっちv」
という言葉は飲み込まれた



もしそれを言ってたら
明日の朝日は拝めなかっただろう





「…だめ?」




小首を傾げてぶりっ子してみる
新一の息は一瞬詰まったけれど
すぐに「だめだ」と切り捨てられた





「ちぇ…せっかく上手く書けたのに」


「何か言ったか」


「オレナニモイッテナイヨ」




ならばよしと言わんばかりに大きく頷いて、長い脚を組んで座る新一



仕方がないので
好きなアーティストについてでも書くかと背を向ける



すると短く名前を呼ばれた




「?なに?」



「…あー…その…」




打って変わって歯切れが悪くなっている



顔も少し赤らんでいるし
何だか様子が変だ



しきりに首を傾げていると
聞こえたか聞こえなかったかの声量で
「俺が処分する」と呟いた




「え?…何で?」



「いいから!その紙こっちに寄越せ!」



よこせと言う割には自ら近づいて来て
乱暴に用紙を奪う



その上不思議がる俺を背に
足早に自室へと向かってしまった






(…?まぁ良いや)
















それから時折

自室で新一がその作文を見ては嬉しそうに赤らむ真実は

快斗には内緒にしてあげよう
































==================


冒頭の快斗の語りでまさかの400字越え^o^

快→→→←新と見せ掛けた
快→→←←新が好きだけど快斗がアホの子になっちゃいますね



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -