机の端にうずたかく積まれているのは白いカード



それが全て怪盗からの予告状だと判るや否や

灰原は工藤邸に
大きくため息を落とした





「江戸川君…これ全部保管してたのね…」



「し、仕方ねぇだろ
アイツが送りつけてくんだから…」




顔を真っ赤にするコナンの様子を見ると

どうやら”捨てる”という選択肢はないようだ



たまの大掃除に来ても、
これじゃ全く片付かない




「なら金庫か何かに
保管してれば良いじゃない」




邪魔くさいんだから、とあしらうと

コナンは唾も飛ばさん剣幕で叫んだ




「ンなもん!アイツが来た時

”コナンちゃんってば俺の予告状
金庫に入れてるの!?宝物なんだ〜v”

なんて言われるに決まってんだろ!!」




怪盗の台詞の部分は
きちんと真似て言った女優の息子は

ふんっと鼻をならして
またホコリを落とし始める




「…なら、捨てたらいいんじゃない?」




答えは、解りきっているけど。




案の定コナンの腕はぴたりと止まり

青い瞳は忙しなく動き始めた





「…す、捨て…るのは……あの…」







(――どこの乙女よ)







必死に、捨てられないようにと
もじもじと言い訳を考えるコナンに

哀の頭痛は止まらない





「……はいはい。捨てたりなんかしませんよ」







金庫に入れなくったって




これは貴方の1番の宝物なんでしょうから







とんだバカップルに関係してしまった哀は


またひとつため息を落とした






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