「緑間、読書感想文書いた?」
「当たり前なのだよ」
「そっかー。私、いま何読もうかなって迷ってるんだけど」
「迷うほどおまえの本のレパートリーはないだろう」
「失礼だな!ちなみに楽譜って本のうちに入るのかな?本みたいな形してるけど」
「言っておくが楽譜は形こそ本だが中身は譜だ。書ではないのだよ」
「ううんなんか緑間が異国語話してるようにしか聞こえないんだけど、つまり楽譜は本じゃないってこと?」
「さっきからそう言っているのだよ」
「書を読むのが読書だからつまり楽譜は読譜ってこと?」
「そうなのだよ」
「へえ〜、でも緑間知ってた?今年の夏休みの課題のプリント」
「なんなのだよ」
「読書感想文じゃなくて読譜感想文になっているのだよ〜!」
「なっ、馬鹿な!?」
「本当だよ!まあ私ほどの人になれば毎年読書とは限らないから欠かさずチェックしてるんだけどね〜!いつ読書から読譜になるか毒見になるか分からないからね!」
「とりあえず毒見感想文はないのだよ」
「ってわけだから、読譜感想文書き直しだね緑間くん」
「くっ…楽譜の感想文の書き方なんて習ったことがないのだよ…」
「ちなみに私はオタマジャクシの可愛さを作文用紙5枚に書き留めたよ!」
「神なのだよ」

「おーいお二人さーん?なんか先生のタイピングミスで読書感想文が読譜になってたらしいんだけど気づいた?」
「あっバ…高尾」
「いまバカ尾って言いかけたことには触れないでおくな!」
「って、タイピングミス!?」
「ああ、そうらしーぜ。だから去年同様読書感想文ってことで!」
「…だってよ、緑間」
「そんなことだと思っていたのだよ」
「じゃあ私のオタマジャクシへの愛はどうなるの?」
「えっオタマジャクシ?なにそれ真ちゃん」
「すべては夏のせいなのだよ、元気を出せ」

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