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魔女の森任務14
◆任務初日
ルミナスメイズの森 魔女の森先
セイル。
トウヤ様、お戻りですか!
ああ、どうだ。
イーリス様はまだ戻られていません。
難航しているのでしょうか……
まあ一筋縄で行くものでもないだろう。
セイル、俺は中に入れないだろうか。
……!
それは……
……すまん、なんだかんだ言っているが結局あいつが心配なんだ。
非戦闘員だったから、万が一代表と戦闘になっても自分の身が守れるかどうか分からない。
戦闘に、なりますか……?
……。
……イーリスから仕掛けることは絶対に無い。
……代表のことはよく知らないから何とも言えないが、中の者がイーリスを敵視するのもおかしくない状況だ。
それは、そうですが……
……ダメか?
ええと……
セイル、トウヤ!
!
フレデリシア様、どうしてこちらへ?
イーリス、代表の命令で結界に閉じ込められてるの!
えっ!?
……イーリスは抵抗したか?
してないけれど……!
おとなしく代表の言うことに従った感じよ!
イーリスは、あなたに自分を待たず捜索に加わるよう言伝てたの。
行方不明者の発見までは人質として閉じ込めておくって……
そんな……!
トウヤ様、申し訳ありません、大変失礼なことを……!!
……。
……お前が俺に謝る必要は無い。
……あいつの考えだ、おとなしく従うのがベスト……分からんでもない。
抵抗する理由も無い。
信用されないのは当然だ。
戦闘になっていないならまだいい。
何を理由に戦うのよ。
何かが起これば。
言っておくが、あいつからお前たちに手を出すなんて絶対に無い。
……でしょうね。
イーリスは人の心を掴むのが上手いわ。
ミリアの母親とすぐに打ち解けた。
話術が巧みね。
……それもあるが、恐らくあいつの本心がそうだからだ。
本気で相手を理解しようと努力するタイプだ。
隊長に相応しいじゃない。
……いや、隊長は俺たちが押し付けたんだが……
最低ね。
快諾してくれたさ。
あんたが言えばそうすべきと思うでしょ。
……申し訳ないね。
呆れるわね。
……どうするの、イーリスにはこう言われたけれど。
セイル、トウヤを中に入れる?
……。
いやいい。
戦闘に発展しないなら、お互い安全に膠着していればいい。
俺が今行っても手を施すことがない。
フレデリシア、お前がイーリスを見ていてくれ。
……私はあなたたちの味方だけど、仲間ではないのよ……?
……。
じゃあ、お前は今日からガラル軍だ、よろしく。
はあっ!?
な……っ
……冗談だろ。
……あんたねぇ!
悪い。
でも頼んだ、イーリスをよろしくってのは冗談じゃない。
俺は捜索に行く。
……。
仕方ないわね、イーリスのためよ!
ありがたい。
セイル、お前にも迷惑かけるな。(頭ぽん)
……!
とんでもない!
ちゃんと見つけてくる。(飛んでいく)
……。
……案外面白い方ですね、冗談なんて。
面白くないのよあいつの冗談。
顔色ひとつ変えないから。
確かにちょっとびっくりしますね。
多分あなたがトウヤよりずっと年上だってこと、考えてもないでしょうし。
まあ私が童顔なゆえ、仕方の無いことです。
ただ近頃にはない感覚を持ちましたね……頭を撫でられるなんてもう数十年無いですよ。
あまりにも自然に撫でるものだからスルーしそうになったけど。
撫で慣れてるんですかね。
どうかしらね。
……それじゃあ私も、中に戻るからこっちはお願いね。
何かあったら教えて。
分かりました。
ルミナスメイズの森 アラベスク側入り口付近
おっトウヤいい所に!
……あれっ、1人?
先方の女帝にうちの姫が捕らわれてる。
行方不明者を見つければ返してくれるらしい。
はぁーん?
信用されてねーんじゃん。
女帝が1番要心深いんだ。
イーリスが話を求めたが応じてないらしい。
事が進むのは発見後だ。
よっしゃ、さっさ片付けていっちょ姫様迎えに行ったりますか!
舐めてくれんなよ犯人野郎。
煽ってどうするの……
先輩!!
僅かにですが、匂いが段々と強くなってきています!
まだ女の子までの距離はあると思いますが、着実に近づいているはずです!!
ああ、やるじゃないか、さすがだな。
あわ、あ、ありがとうございます!!!(尊敬の眼差し)
褒め上手だもんなぁ。
お前も仕事したら褒めてやるよ。
うわーい!おら行くぞお前らー!
ちょちょちょ引っ張らないでよデッドラッド……!
あ、足、足浮いてます降ろしてくださいぃぃ!
……騒がしい……。
……ん?
あれは、ミカヅキ?
……誰かと話している。
ジャックはいない……
相手は……男……
!
……こっちを向いた。
トーオーヤー!!
早くー!!
……っ(一瞬デドラに向く)
うるさ……、ん?
いない……
ラピート、ここでいいのか?
はい、この建物が1番強い匂いを放っています。
建物の周りを確認しましたが、外に続く匂いはありませんでした……!
デッドラッド。
うん、2人いる。
たぶん、座ってるのと立ってるのが。
近くにいたやつらを連れてきた。
デッドラッドが先行、初手で犯人拘束、すぐ後続が入る。
よっしゃー任せろ!
キーウェン、外の班と待機しててくれ、俺は後続として中に入る。
了解。
ラピート、来い。
はいっ!
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