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魔女の森任務5


◆任務初日

  ルミナスメイズの森の中


ぽわぽわ……


ぽわ……?

あっちがいーい。

あっち?

ん!

分かった。(……何を根拠に方向を示しているのか分からないが……まあアテもないからいいか)




……また避けられた。
どうして?
気づかれていないはず……
でも明らかに私を避けて移動してる。
それも、さっきから何度も……
……。
あいつが地上に降りたところを狙うしかないわね。




……。
あっち!

あっち。(指された方向に飛ぶ)

んー。
ぽわぽわいやー!

ぽわ……?
嫌なのか。

ぽわぽわおいかけてくるのー!

……追いかけてくる?
……。
誰か来てるのか?

……ぽわぽわ……

……。
俺はぽわぽわ?

んーん!
ににはふわふわー!(ニコニコ)

ふーん。
ふわふわの反対がぽわぽわ?

ん。
にには、あったかいの。
みかんとおんなじいろー!

みかん……みかん色か……まあ暖かそうな色だな。

ぽわぽわは、こわいおそとのいろだよ。

怖い、お外……?
なぞなぞか……うーん。

ん……よる!

ああ夜か。
暗い色?
黒とか?

くろ!
くろ……こわい……

……俺はだいぶ暗い色なんだけど。

ににはくろじゃないの!
みかんなの!

そうなのか。
見た目じゃないってことか。(……こいつはもしかしたら、本当に人の感情か善悪なんかが見えるのかもしれないな。色で判断できるってことか。)
……そうか、暗いのが怖かったから、無いところに行きたかったんだな。

……ん。

そりゃ気づかなくて悪かった。
にには色が見えないんだ。
お前はすごいな。


えへへぇ、すごい!(ニコニコニコ)

ああ、すごいぞ。
……それじゃ、その追いかけてくる黒いのを退治してやろう。

あ、あ!
ぶんぶんみたいに〜?

うん。
もう追いかけてきちゃダメって教えてやろう。

めっ!

そう、め、だ。
黒いの怖いか?

ににいるからだいじょおぶー!

そうか、偉いな。
じゃあ少し我慢してくれ。
降りるぞ。

ん!





ゴウッ(火が飛んでくる)

……火……。(避ける)

グオオッ

クイタランか。
どうしてこんな所にこんな数……5匹か。
ミリア、火傷しないようにちゃんと顔を隠しておくんだぞ。

んん。(顔をうずめる)

おい、お前たちどうしてここにいる。
お前らの住処は六番道路じゃないのか。

クイタァッ!
クイタラン!!!

ボスはどいつだ。
1人だけ相手してやる。
前へ出ろ。

その必要は無い。

……ミカヅキ?

……あなたとは交渉をしに来た。

……。
……いや、違うんじゃないか?
お前は魔女の森の調査に来たんだろう。
第三部隊も人員を出すと聞いている。
その1人がお前だ、そうだろう?

あなたにはガラル軍から出て行ってもらう。

は?

あなたがガラル軍から出て行かなければ、クイタラン達がこの森を燃やし尽くす。

交渉?
脅しの間違いじゃないか?

出ていくと言うなら引く。
再び軍に戻ってくればその時この森を燃やす。

何がしたいんだ。
俺を追い出すことに何の意味がある。

これがご主人様のご意志。
あなたがいなくなれば隊長殿を難無くご主人様に差し出せる。
邪魔されない。

……呆れるな。
アイツはこうしろと命じたのか。

関係の無いことだ。
この森がどうなろうと私の知ったことではない。

……にに、くろ……

……黒?
ああ、黒はミカヅキだったのか。
なら大丈夫だ。
俺が追い払えるから、お前はここで静かにしてろ。

しー。

布で包んでやるから、これで落ちない。
どうだ?

あったかーい!

……お前、このことはちゃんと第三部隊の隊長と総隊長に伝えておくからな。

軍を辞める気がないとみていいわね。
お前たち、この森を焼き尽くしなさい。

クイタ!(火炎放射)

やめろ。(蹴り上げる)

ほら燃え移ってる。
あんたに火事を止める力は無いわよね。精々がんばりなさ

馬鹿だな。(殴)

!(ジャック?)
……任せた。(クイタラン達を蹴散らして木の燃え始めた部分を切り落としていく)

もう少し賢くできないのか馬鹿女。
ああ?(殴り続ける)

ウッ……ジャッ……ク!
どけ!

憂さ晴らしにちょうどいい体だな。
あのクイタラン達も、どうせアイアントの蟻塚の場所を教えるとか法螺吹いたか、その使い古した体でも売って釣ったんだろうが。
こんなもんナンバーだって食わねぇわ。
仕事もまともにできねぇなら軍から出ていくのはお前だぞ。
能無しが。

……ゴフッ、ど、け……

……ジャック、これはどういうことだ?
展開が読めないんだが。

お前はこの馬鹿な女の妄想に巻き込まれただけだ。

……。
お前もミカヅキも、魔女の森関連の任務でここに来たんだろう?

そうだ。
あと、おいたをしたミカヅキの回収。
トウヤは魔女と接触を図るつもりなんだろう?
なんだそのガキは。

ただの迷子だ。
急に湧いたがこれも仕事のうちだ。

大変お忙しいところをこの馬鹿な女狐が邪魔して申し訳ないね。
怒ってる?
なんか詫びでもしよっか?

別に怒ってはいない。
ただ今後こんな面倒はよしてくれ。

こいつの行動は予測しやすくはあるが、それを24時間監視するというのはこちらもできかねる。
見つけ次第こうやって灸を据えることくらいはできるがな。

まあ、詫びなら、その伸びたミカヅキを持って帰ってくれ。

おっそれだけでいいのかサンキューさっすが心の広いトウヤくんじゃあこれで貸し借りなしってことで(早口)

……ああいいよ。
俺も急がなきゃならん、報告はそっちでしてくれ。

悪ぃね俺の都合のいいよぉーに報告させてもらう。(ミカヅキを腰に抱える)

どうぞ。

厄介なやつに絡まれやすいお前には少し同情するよ。(去る)

そりゃどうも。

……にに、くろ……

ん?

くろ、ふたっつだよ……

……はは、2人とも黒ね。
そうだな、第三部隊はイカれたやつが多い。
気にしなくていい、あれも一応俺と同じ仕事をする人だ。(こじらせたら面倒なだけで……)

んー……

さあ、黒は居なくなった。
家探しの続きでもしよう。
どこに行く?

ん!
う〜、あっち!

よし、じゃあ掴まってろ。




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