未来予想図

ある朝の真選組屯所
テレビでは結野アナの毎朝恒例ブラック星座占いが始まったところだった

『嘘ォォォッ!乙女座でケツ毛だるまなヤツ今日死ぬって!!またなの?また酷い目に遭うの?』
結野アナの告げる占いの結果に狼狽する乙女座の男

[ラッキーアイテムは赤!血まみれになってもわからないように赤いものを身につけておいてくださいね!]
画面の向こうの結野アナは笑顔で恐ろしいことをサラッと言っていた

『近藤さん、また赤褌が必要ですかィ?貸しましょうか?』
食後のデザートのプリンを食べながら勲の横でテレビを見ていた総悟
隣で嘆く男に声をかけながらも視線はテレビとプリンの往復だったけれど

[それではお待ちかね、一位は…かに座のみなさんで〜す!]

『うお!1位じゃないか総悟!いいな〜』
『みたいですねィ』

占いなんて信じている訳ではないがツイてると言われて悪い気はしない

でもそれは一般的な占いの場合
[今テレビの前でプリンを食べている亜麻色の髪のあなた!同性におしりを狙われま〜す。気を付けましょ〜]

『…総悟、これお前じゃね?』
『…みたいですねィ』

結野アナの占いは一位になったからっていいことがあるとは限らない

『隊長ォォォッ!』
やかましい声をあげて部屋に飛び込んできた
一番隊所属の隊士、神山だ

『占いご覧になりましたか!?隊長のケツが狙われていると聞いて飛んできた次第であります!』
『…あぁそう』

神山には目もくれずテレビを眺めていた総悟だったが自分の尻の辺りでケツだアナルだ騒ぐ彼にしびれを切らし愛刀菊一文字に手をかけた

[ラッキーアイテムは愛妻弁当で〜す、すべての厄を払ってくれるでしょう]


『愛妻弁当って言われても妻が居ないヤツはどうすりゃいいんですかねィ』
見廻りに出かける時間がきた
勲の後ろについて屯所の廊下を歩きながら総悟が呟くように言った

『エリカちゃんに作ってもらえばいいだろ?…妻じゃないけど』
『俺、完璧主義者なんで今から行って結婚してきてもいいですかィ』
『いけませんんんッ!お前、今の感じだと一発ヤってきてもイイですか?みたいに聞こえたよ!そんなふしだらな結婚はお父さん認めませんッ!』
『そんなん近藤さんの耳が汚れてんでさァ、俺は至って真面目です、今のは冗談ですけど』

そんな実のない会話をしていたら退が廊下を走ってくるのが見えた
『隊長ォ〜!』

『なんだ、ザキも総悟のケツを狙っているのか?人気者だな、総悟』
『は?なんの話ですか?それより沖田さんにお客さんですよ』
『誰でィ、こんな朝っぱらから』

玄関へ向かうと隊士どもが群がっていた
『おぅおぅ、俺の客なんだろ?どきなせぇ』
人混みを掻き分けていくとそこに居たのは

『あ…おはよう、総悟くん!近藤さんもおはようございます』
むさ苦しい男たちに囲まれて縮こまっていたエリカだった

『おぉ、エリカちゃんずいぶん早いじゃないか』
『…つーか、なにしてんの?』

只今時刻は八時半を回ったばかり
夜に働く彼女がこの時間出歩いてるのは珍しいことで

『あのね、ちょっと…お弁当作ってみたんだけど』
恥ずかしそうに差し出した手の中にキャラクターものの布切れに包まれた弁当

『おぉッやったな、総悟!ラッキーアイテムゲットだぞ!これで総悟のケツも安全だな!』
『みたいですねィ』

今朝の占いを見ていなかったエリカは首をかしげた

『今日の俺のラッキーアイテムは愛妻弁当だったんでさァ、感謝するぜィ』

弁当を受け取りそう告げるとエリカは『…妻じゃないけどね』と、ほんのり頬を染めて微笑んだ

そして
エリカに見送られながら仕事に向かった

『行ってらっしゃい』と手を振りながらパトカーが見えなくなるまで見送るエリカをみてたら、まだおぼろげではっきり想い描けない未来が少し見えたような気がした

『近藤さん、結婚したら屯所にマイホーム立てていいですかね』
『エエッ!屯所内に?…ってか結婚ってまだ早いから!お父さんまだ認めないからね!』
『冗談でさァ』

今はまだ、冗談でも


君と描きたい
未来図予想図



『隊長ォォォッ!ケツは無事ですか!?アナルは!?アヌスはァァァッ!』
『だからそれ全部ケツだっつってんだろ、おめーが近づいてこなきゃ安全だよ』
『イエッサー!メモしておきます!』
『………』

ラッキーアイテムをもってしても総悟のケツに安息は訪れはしなかったようで
ある朝の真選組屯所
テレビでは結野アナの毎朝恒例ブラック星座占いが始まったところだった

『嘘ォォォッ!乙女座でケツ毛だるまなヤツ今日死ぬって!!またなの?また酷い目に遭うの?』
結野アナの告げる占いの結果に狼狽する乙女座の男

[ラッキーアイテムは赤!血まみれになってもわからないように赤いものを身につけておいてくださいね!]
画面の向こうの結野アナは笑顔で恐ろしいことをサラッと言っていた

『近藤さん、また赤褌が必要ですかィ?貸しましょうか?』
食後のデザートのプリンを食べながら勲の横でテレビを見ていた総悟
隣で嘆く男に声をかけながらも視線はテレビとプリンの往復だったけれど

[それではお待ちかね、一位は…かに座のみなさんで〜す!]

『うお!1位じゃないか総悟!いいな〜』
『みたいですねィ』

占いなんて信じている訳ではないがツイてると言われて悪い気はしない

でもそれは一般的な占いの場合
[今テレビの前でプリンを食べている亜麻色の髪のあなた!同性におしりを狙われま〜す。気を付けましょ〜]

『…総悟、これお前じゃね?』
『…みたいですねィ』

結野アナの占いは一位になったからっていいことがあるとは限らない

『隊長ォォォッ!』
やかましい声をあげて部屋に飛び込んできた
一番隊所属の隊士、神山だ

『占いご覧になりましたか!?隊長のケツが狙われていると聞いて飛んできた次第であります!』
『…あぁそう』

神山には目もくれずテレビを眺めていた総悟だったが自分の尻の辺りでケツだアナルだ騒ぐ彼にしびれを切らし愛刀菊一文字に手をかけた

[ラッキーアイテムは愛妻弁当で〜す、すべての厄を払ってくれるでしょう]


『愛妻弁当って言われても妻が居ないヤツはどうすりゃいいんですかねィ』
見廻りに出かける時間がきた
勲の後ろについて屯所の廊下を歩きながら総悟が呟くように言った

『エリカちゃんに作ってもらえばいいだろ?…妻じゃないけど』
『俺、完璧主義者なんで今から行って結婚してきてもいいですかィ』
『いけませんんんッ!お前、今の感じだと一発ヤってきてもイイですか?みたいに聞こえたよ!そんなふしだらな結婚はお父さん認めませんッ!』
『そんなん近藤さんの耳が汚れてんでさァ、俺は至って真面目です、今のは冗談ですけど』

そんな実のない会話をしていたら退が廊下を走ってくるのが見えた
『隊長ォ〜!』

『なんだ、ザキも総悟のケツを狙っているのか?人気者だな、総悟』
『は?なんの話ですか?それより沖田さんにお客さんですよ』
『誰でィ、こんな朝っぱらから』

玄関へ向かうと隊士どもが群がっていた
『おぅおぅ、俺の客なんだろ?どきなせぇ』
人混みを掻き分けていくとそこに居たのは

『あ…おはよう、総悟くん!近藤さんもおはようございます』
むさ苦しい男たちに囲まれて縮こまっていたエリカだった

『おぉ、エリカちゃんずいぶん早いじゃないか』
『…つーか、なにしてんの?』

只今時刻は八時半を回ったばかり
夜に働く彼女がこの時間出歩いてるのは珍しいことで

『あのね、ちょっと…お弁当作ってみたんだけど』
恥ずかしそうに差し出した手の中にキャラクターものの布切れに包まれた弁当

『おぉッやったな、総悟!ラッキーアイテムゲットだぞ!これで総悟のケツも安全だな!』
『みたいですねィ』

今朝の占いを見ていなかったエリカは首をかしげた

『今日の俺のラッキーアイテムは愛妻弁当だったんでさァ、感謝するぜィ』

弁当を受け取りそう告げるとエリカは『…妻じゃないけどね』と、ほんのり頬を染めて微笑んだ

そして
エリカに見送られながら仕事に向かった

『行ってらっしゃい』と手を振りながらパトカーが見えなくなるまで見送るエリカをみてたら、まだおぼろげではっきり想い描けない未来が少し見えたような気がした

『近藤さん、結婚したら屯所にマイホーム立てていいですかね』
『エエッ!屯所内に?…ってか結婚ってまだ早いから!お父さんまだ認めないからね!』
『冗談でさァ』

今はまだ、冗談でも


君と描きたい
未来図予想図



『隊長ォォォッ!ケツは無事ですか!?アナルは!?アヌスはァァァッ!』
『だからそれ全部ケツだっつってんだろ、おめーが近づいてこなきゃ安全だよ』
『イエッサー!メモしておきます!』
『………』

ラッキーアイテムをもってしても総悟のケツに安息は訪れはしなかったようで



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