メランコリー02

銀時が総悟を連れて部屋に戻った時エリカはそれはもう面白い表情を見せてくれた
驚きと嬉しさと恥ずかしさが入り交じるなんとも微妙な表情を見せた

『…総悟くん!どうしてこんなとこに…?』
『それはこっちの台詞でさァ。こんなとこで何してんでぃ、家に行ったんだぜ』

総悟は少し不貞腐れたように口を尖らせ、銀時は銀時でわが家を『こんなとこ』呼ばわりされたことに拗ねて口を尖らせていた

普段はわりとポーカーフェイスな彼が表情を崩すのが貴重な感じがして嬉しく思ってしまったなんて当の本人には言えやしない

『ごめんね、何か急ぎの用でもあった?』

『用が無けりゃ会いに行っちゃいけねぇのかィ?会いたかっただけじゃダメなのかィ?』
総悟のこのひと言でエリカの頬はうっすら桜色に染まる

総悟は総悟でエリカの恥ずかしがるのをわかってて敢えてそういった言葉を選ぶ
彼女の恥ずかしがる姿が見たいから

『松平のとっつぁんが饅頭くれたんでさァ、何かお祝いがどうとかワケわからんこと言ってたんだけどくれるもんはありがたく貰ってやったんでさァ』

『それって昨日の新聞を松平さんも見たってことですよね…』

警察のトップが新聞を読むのは当然だろうけどやはり恥ずかしさが込み上げエリカは肩を落とした


『ってなわけで旦那にも分けてやるんで茶でも入れてくだせェ』
『随分と偉そうな客だこと…』
銀時は嫌そうな顔を見せたけど警察官のトップが用意した包みからしてきっとお高い老舗のお饅頭、それはぜひ食べておきたかったので渋々台所へ向かった

総悟はテーブルに饅頭の箱を置き、当然エリカの隣に腰かけた
視界の端にビクリと身を強ばらせたエリカが見えた

『………』
『………』

総悟は二人の間にある人一人分くらいの隙間を詰めるようにエリカに近づいた

エリカはまたビクッと体を強ばらせ総悟から僅かに身を離す

『…おい、何意識してやがんでィ』
エリカは総悟のその声にも過剰に反応し片言に答えた

『べ、別に意識なんてシテマセンけど…』
そうは言うものの、エリカの様子は誰が見てもわかるくらい隣の男を意識しているようだった

『どこが。めちゃめちゃ照れてんじゃねーかよ』

総悟は言葉と同時にエリカの腰に手を回し引き寄せた
『ひあッ!』

『…何でィ、生娘みてぇな反応しやがって。』
『生娘って…し、仕方ないじゃん!生娘だったんだから!』

『………』
『な、なんで黙るの?』
急に黙ってしまった総悟に不安になり恐る恐る顔をあげた

その途端に奪われた唇
それは噛みつくみたいに荒々しいキスで、そのまま万事屋のソファに押し倒された

『ちょ…総悟君ッ!』
のし掛かる体を押し退けようと腕を伸ばすが女の力で男に敵うわけはなく…ところがすんなり離れた総悟

体を起こせば片手に湯呑みをのせたお盆を持った銀時が空いている方の手で総悟の襟首を掴んで引き剥がしてくれていたのが見えた

『邪魔しねぇでくだせぇよ旦那ァ』
『ひとん家でなに盛ってんだコノヤロー!気ぃ使って新しいお茶ッ葉で入れてやってたのによォォォ』

恥ずかしい場面を見られますます顔があげられないエリカだった銀時が総悟を連れて部屋に戻った時エリカはそれはもう面白い表情を見せてくれた
驚きと嬉しさと恥ずかしさが入り交じるなんとも微妙な表情を見せた

『…総悟くん!どうしてこんなとこに…?』
『それはこっちの台詞でさァ。こんなとこで何してんでぃ、家に行ったんだぜ』

総悟は少し不貞腐れたように口を尖らせ、銀時は銀時でわが家を『こんなとこ』呼ばわりされたことに拗ねて口を尖らせていた

普段はわりとポーカーフェイスな彼が表情を崩すのが貴重な感じがして嬉しく思ってしまったなんて当の本人には言えやしない

『ごめんね、何か急ぎの用でもあった?』

『用が無けりゃ会いに行っちゃいけねぇのかィ?会いたかっただけじゃダメなのかィ?』
総悟のこのひと言でエリカの頬はうっすら桜色に染まる

総悟は総悟でエリカの恥ずかしがるのをわかってて敢えてそういった言葉を選ぶ
彼女の恥ずかしがる姿が見たいから

『松平のとっつぁんが饅頭くれたんでさァ、何かお祝いがどうとかワケわからんこと言ってたんだけどくれるもんはありがたく貰ってやったんでさァ』

『それって昨日の新聞を松平さんも見たってことですよね…』

警察のトップが新聞を読むのは当然だろうけどやはり恥ずかしさが込み上げエリカは肩を落とした


『ってなわけで旦那にも分けてやるんで茶でも入れてくだせェ』
『随分と偉そうな客だこと…』
銀時は嫌そうな顔を見せたけど警察官のトップが用意した包みからしてきっとお高い老舗のお饅頭、それはぜひ食べておきたかったので渋々台所へ向かった

総悟はテーブルに饅頭の箱を置き、当然エリカの隣に腰かけた
視界の端にビクリと身を強ばらせたエリカが見えた

『………』
『………』

総悟は二人の間にある人一人分くらいの隙間を詰めるようにエリカに近づいた

エリカはまたビクッと体を強ばらせ総悟から僅かに身を離す

『…おい、何意識してやがんでィ』
エリカは総悟のその声にも過剰に反応し片言に答えた

『べ、別に意識なんてシテマセンけど…』
そうは言うものの、エリカの様子は誰が見てもわかるくらい隣の男を意識しているようだった

『どこが。めちゃめちゃ照れてんじゃねーかよ』

総悟は言葉と同時にエリカの腰に手を回し引き寄せた
『ひあッ!』

『…何でィ、生娘みてぇな反応しやがって。』
『生娘って…し、仕方ないじゃん!生娘だったんだから!』

『………』
『な、なんで黙るの?』
急に黙ってしまった総悟に不安になり恐る恐る顔をあげた

その途端に奪われた唇
それは噛みつくみたいに荒々しいキスで、そのまま万事屋のソファに押し倒された

『ちょ…総悟君ッ!』
のし掛かる体を押し退けようと腕を伸ばすが女の力で男に敵うわけはなく…ところがすんなり離れた総悟

体を起こせば片手に湯呑みをのせたお盆を持った銀時が空いている方の手で総悟の襟首を掴んで引き剥がしてくれていたのが見えた

『邪魔しねぇでくだせぇよ旦那ァ』
『ひとん家でなに盛ってんだコノヤロー!気ぃ使って新しいお茶ッ葉で入れてやってたのによォォォ』

恥ずかしい場面を見られますます顔があげられないエリカだった


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