今日から僕らは@

波瀾に満ちた一夜が明けた

エリカが目を醒ました時には総悟の姿はなかった
それに此処は自愚蔵が用意した部屋ではなく見慣れた自分の部屋だった

まるで夢でも見ていたかのようないつもと変わらない日常

けれどテーブルの上に残された、食い散らかしたお菓子のゴミ

それは買い置きして戸棚にしまっておいたはずのお気に入りのお菓子

出かける時には無かったはずのそれを見てエリカは確信した

それが夢じゃなかったことを

総悟くんが家まで運んでくれた、って事だよね…

それにパジャマに着替えてる
これも総悟くんが…

『キャーッ!どうしようどうしようッ!恥ずかしーッ!どんな顔して会えばいいの!』

布団をかぶってジタバタ暴れだすエリカ

ひどいことをされて目一杯怖い思いをさせられ怒っていて当然なのに、心は愛しさでいっぱいだ

《好きだ》
あの時の総悟を脳裏に思い浮かべては恥ずかしさに身悶えていたエリカだったけれど、鳴り響いたインターホンで我に返った

…もしかして、総悟くんッ!?

布団から飛び降りて玄関までまっしぐら
そのままの勢いで扉を開けた

…が

扉の前に居たのは総悟ではなく

『今さ、あからさまにガッカリよね。』
『朝イチで銀ちゃんのツラ見たからアル。』
『お早うございます、エリカさん』

銀時、神楽、新八の三人だった

『みんな。どうしたの、急に…』
神楽ちゃんは何度か来たことあったけれど三人揃ってお宅訪問なんて初めてだ

『エリカ〜、ちゃんと元気アルか?』

『いや、なんか昨日元気無かったからよ…神楽が様子見に行くって聞かねーから』
頭をポリポリとかきむしりながらめんどくさそうに言った銀さん

『とか言って、行くかって言い出したのは銀さんですけどね』

『うるせー!てめーらがごちゃごちゃうるせーからだ!』


…そっか、みんなに心配かけちゃってたんだ

『ありがとう、みんな。とりあえず上がって?ちょっと散らかってるけど』

急いで着替えてお茶を入れていたら部屋から神楽ちゃんの声

『エリカの朝ごはんはお菓子だったアルか?』

『え?違うよ、あたし今起きたばっかで…』
お茶を持ってキッチンから戻るとテーブルの上にあったゴミの中から残っていたお菓子をつまんでいた神楽ちゃんと銀さん

『うわあっ!今片付けるから!それあたしじゃなくて総悟くんが…』

エリカが言い終わる前に上がった銀時と神楽の声
『『総悟くん!?』』

『…え』

『アイツ今まで居たアルか!朝から乙女の部屋に上がり込むとはどうゆう事ネ!』
『どうかな、朝来たッつーか夜中いっしょだったとか』

激昂する神楽の隣でニヤリとほくそ笑む銀時

(…鋭い、何でわかったんだろ)

エリカの心を読んだかのように銀時はエリカの首もとを指差した

指差された先を見て新八の顔が赤くなった

『…え?なに…』
近くにあった鏡を覗いてみると首に残る赤い痕

…あ、これって
キ、キスマークってやつ?

『いやらしい…艶かしい情事の証ネ』
『ちょっと神楽ちゃんんんッ!アンタの言い種のほうがいやらしいわァァァッ!』
冷めた目で昼メロドラマで憶えたであろう言葉を口走る神楽ちゃん、それを諌める新八くん

その横でニヤニヤとやらしい顔でこっちを見ている銀さん

…これは非常に恥ずかしい
いつかは報告するつもりではいたけれど、こんな形でバレるなんて

エリカがあまりの恥ずかしさに顔が上げれずにいると神楽が勢いよく立ち上がった

『あのサド野郎!エリカに何てことしてくれたアル!許すまじッ!』
そして部屋を飛び出した

『ちょ…神楽ちゃんッ!?待って、いったいどこに…』
玄関から追いかけて飛び出すともう彼女の姿は見えなくなっていた

『久しぶりにケンカでもおっ始める気か、あいつ』
『えええっ?な、なんでぇぇ』

『…やきもち、じゃねーの?』

…やきもち?神楽ちゃんが?

『…沖田さんにエリカさんをとられたとおもったんじゃないですか?』
『アイツけっこうエリカちゃんにべったりだったからよ。寂しかったりしたんじゃねーの』

そっか
そんな風に思ってくれたなんて…
ちょっと嬉しかったりして


『でもケンカは良くないよ!』
エリカは神楽を追いかけて部屋を飛び出した
波瀾に満ちた一夜が明けた

エリカが目を醒ました時には総悟の姿はなかった
それに此処は自愚蔵が用意した部屋ではなく見慣れた自分の部屋だった

まるで夢でも見ていたかのようないつもと変わらない日常

けれどテーブルの上に残された、食い散らかしたお菓子のゴミ

それは買い置きして戸棚にしまっておいたはずのお気に入りのお菓子

出かける時には無かったはずのそれを見てエリカは確信した

それが夢じゃなかったことを

総悟くんが家まで運んでくれた、って事だよね…

それにパジャマに着替えてる
これも総悟くんが…

『キャーッ!どうしようどうしようッ!恥ずかしーッ!どんな顔して会えばいいの!』

布団をかぶってジタバタ暴れだすエリカ

ひどいことをされて目一杯怖い思いをさせられ怒っていて当然なのに、心は愛しさでいっぱいだ

《好きだ》
あの時の総悟を脳裏に思い浮かべては恥ずかしさに身悶えていたエリカだったけれど、鳴り響いたインターホンで我に返った

…もしかして、総悟くんッ!?

布団から飛び降りて玄関までまっしぐら
そのままの勢いで扉を開けた

…が

扉の前に居たのは総悟ではなく

『今さ、あからさまにガッカリよね。』
『朝イチで銀ちゃんのツラ見たからアル。』
『お早うございます、エリカさん』

銀時、神楽、新八の三人だった

『みんな。どうしたの、急に…』
神楽ちゃんは何度か来たことあったけれど三人揃ってお宅訪問なんて初めてだ

『エリカ〜、ちゃんと元気アルか?』

『いや、なんか昨日元気無かったからよ…神楽が様子見に行くって聞かねーから』
頭をポリポリとかきむしりながらめんどくさそうに言った銀さん

『とか言って、行くかって言い出したのは銀さんですけどね』

『うるせー!てめーらがごちゃごちゃうるせーからだ!』


…そっか、みんなに心配かけちゃってたんだ

『ありがとう、みんな。とりあえず上がって?ちょっと散らかってるけど』

急いで着替えてお茶を入れていたら部屋から神楽ちゃんの声

『エリカの朝ごはんはお菓子だったアルか?』

『え?違うよ、あたし今起きたばっかで…』
お茶を持ってキッチンから戻るとテーブルの上にあったゴミの中から残っていたお菓子をつまんでいた神楽ちゃんと銀さん

『うわあっ!今片付けるから!それあたしじゃなくて総悟くんが…』

エリカが言い終わる前に上がった銀時と神楽の声
『『総悟くん!?』』

『…え』

『アイツ今まで居たアルか!朝から乙女の部屋に上がり込むとはどうゆう事ネ!』
『どうかな、朝来たッつーか夜中いっしょだったとか』

激昂する神楽の隣でニヤリとほくそ笑む銀時

(…鋭い、何でわかったんだろ)

エリカの心を読んだかのように銀時はエリカの首もとを指差した

指差された先を見て新八の顔が赤くなった

『…え?なに…』
近くにあった鏡を覗いてみると首に残る赤い痕

…あ、これって
キ、キスマークってやつ?

『いやらしい…艶かしい情事の証ネ』
『ちょっと神楽ちゃんんんッ!アンタの言い種のほうがいやらしいわァァァッ!』
冷めた目で昼メロドラマで憶えたであろう言葉を口走る神楽ちゃん、それを諌める新八くん

その横でニヤニヤとやらしい顔でこっちを見ている銀さん

…これは非常に恥ずかしい
いつかは報告するつもりではいたけれど、こんな形でバレるなんて

エリカがあまりの恥ずかしさに顔が上げれずにいると神楽が勢いよく立ち上がった

『あのサド野郎!エリカに何てことしてくれたアル!許すまじッ!』
そして部屋を飛び出した

『ちょ…神楽ちゃんッ!?待って、いったいどこに…』
玄関から追いかけて飛び出すともう彼女の姿は見えなくなっていた

『久しぶりにケンカでもおっ始める気か、あいつ』
『えええっ?な、なんでぇぇ』

『…やきもち、じゃねーの?』

…やきもち?神楽ちゃんが?

『…沖田さんにエリカさんをとられたとおもったんじゃないですか?』
『アイツけっこうエリカちゃんにべったりだったからよ。寂しかったりしたんじゃねーの』

そっか
そんな風に思ってくれたなんて…
ちょっと嬉しかったりして


『でもケンカは良くないよ!』
エリカは神楽を追いかけて部屋を飛び出した



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