ギフト

3/14の朝

目が覚めて枕元の時計に目をやる

‐09:50‐

休みで予定はなく二度寝しようともう一度布団をかぶろうとした

その時


ピンポーン

部屋のインターホンが鳴った

居留守使っちゃおうかな
なんてなんて考えて布団を頭から被ったけど

微睡む意識の中、聞こえてき声に飛び起きた

『エリカ〜、居ないんですかィ』

総悟くんだ!総悟くんだ!
総悟くんだァァァッ!

寝起きとは到底思えない素早さでベッドから降り、玄関までまっしぐら
テーブルに脛をぶつけてグラスが落ちた気がしたけど気にしない
多分中身は入ってないから

そんなことより

総悟くんだ!総悟くんだ!
総悟くんだァァァッ!

バンッ!と大きな音をたてて開かれた扉はそのまま気だるそうに立ちつくしていた総悟くんに直撃

『…なに、しやがんでぃ』
ジロリと睨みをきかせた視線とぶつかる

『ご、ごめん』
寝起きのローテンションから急激に上がった昂りは再び急降下

ひきつった笑顔のまま呆然と立ち尽くす

『…そんなことより寒いんだけど』

『へ?』

『寒いからとりあえず中に入れなせェ』

『は、はいッ!』

3月なんてまだ冬と変わらない
どのくらい外にいたのかわからないけれど総悟くんの隊服はひんやり冷たかった

こたつに滑り込む総悟くん
こんなに早くから何の用だろう

温かいココアをふたり分用意して総悟くんの向かいに座った

ていうか…
あたしってばパジャマのままだったんですけどォォォッ!
どうしよう…、さすがにこれはない!
恥ずかしすぎる!
ちょっと洗面所に引っ込んで着替えてこようかな

…なんて、頭の中でぐるぐる思考を巡らせていたら総悟くんが口を開いた

『今日はホワイトデーということで…』
彼は持っていた紙袋からわりと派手目な包みを取り出した

そしてあたしに突き付けた

『お返しでィ、受け取りなせェ』

うそ、信じらんない
まさか総悟くんからホワイトデーのお返しがもらえるなんて

それを穴が空くほど、食い入るように見つめていた

『着替えてくるならちょうどいいや、着て見せなせぇ』

『え?服なの?…開けてもいい?』
コクリと頷いた総悟くんをみてあたしはそっと包みを開けた


『…こ、コレって』

中から出てきたのは…
どこからどう見ても、下着です、ランジェリーです、どこからどう見ても

黒地にレースのセクシーなデザインだけどピンクのリボンが飾られてる…エロかわいい的な、そんなブラとショーツのセット

ショーツなんてヒモなんだけど

体温が上昇した気がする、顔を中心に

…これをもらって
どう反応すればいいんだろ…


『エリカにあげたいものいろいろ考えたんだけど、やっぱ一番あげたいものはコレってことに落ち着いたんでさァ』
ココアをすすりながら総悟くんは呟いた
いつもは照れてしまうくらいまっすぐにぶつかる視線が今日は違った

総悟くんも照れたりするんだ

しかも、あたしへのプレゼントをいろいろと考えてくれたみたいだし

それに気づいてしまったらなんだか恥ずかしいプレゼントがなんか無性にうれしくなって

『…ありがとう』

『へぇ、どういたしまして』


君の心にあたしの居場所

ちょっとはあると実感できたから、ありがたくいただきます



あれ、でも、なんで…

『ちょっと、聞いていい?』

『何でィ』

『…サイズ、なんで知ってんの?』

『ザキに調べさせやした、あいつ監察だから』


この僅かにあと、エリカの部屋に風船でも割れたような大きな音が響き渡った




『よぉ、沖田くん。お返し渡してきたの?…ってなんでほっぺた腫れてんの?』

『…知らねぇ』
3/14の朝

目が覚めて枕元の時計に目をやる

‐09:50‐

休みで予定はなく二度寝しようともう一度布団をかぶろうとした

その時


ピンポーン

部屋のインターホンが鳴った

居留守使っちゃおうかな
なんてなんて考えて布団を頭から被ったけど

微睡む意識の中、聞こえてき声に飛び起きた

『エリカ〜、居ないんですかィ』

総悟くんだ!総悟くんだ!
総悟くんだァァァッ!

寝起きとは到底思えない素早さでベッドから降り、玄関までまっしぐら
テーブルに脛をぶつけてグラスが落ちた気がしたけど気にしない
多分中身は入ってないから

そんなことより

総悟くんだ!総悟くんだ!
総悟くんだァァァッ!

バンッ!と大きな音をたてて開かれた扉はそのまま気だるそうに立ちつくしていた総悟くんに直撃

『…なに、しやがんでぃ』
ジロリと睨みをきかせた視線とぶつかる

『ご、ごめん』
寝起きのローテンションから急激に上がった昂りは再び急降下

ひきつった笑顔のまま呆然と立ち尽くす

『…そんなことより寒いんだけど』

『へ?』

『寒いからとりあえず中に入れなせェ』

『は、はいッ!』

3月なんてまだ冬と変わらない
どのくらい外にいたのかわからないけれど総悟くんの隊服はひんやり冷たかった

こたつに滑り込む総悟くん
こんなに早くから何の用だろう

温かいココアをふたり分用意して総悟くんの向かいに座った

ていうか…
あたしってばパジャマのままだったんですけどォォォッ!
どうしよう…、さすがにこれはない!
恥ずかしすぎる!
ちょっと洗面所に引っ込んで着替えてこようかな

…なんて、頭の中でぐるぐる思考を巡らせていたら総悟くんが口を開いた

『今日はホワイトデーということで…』
彼は持っていた紙袋からわりと派手目な包みを取り出した

そしてあたしに突き付けた

『お返しでィ、受け取りなせェ』

うそ、信じらんない
まさか総悟くんからホワイトデーのお返しがもらえるなんて

それを穴が空くほど、食い入るように見つめていた

『着替えてくるならちょうどいいや、着て見せなせぇ』

『え?服なの?…開けてもいい?』
コクリと頷いた総悟くんをみてあたしはそっと包みを開けた


『…こ、コレって』

中から出てきたのは…
どこからどう見ても、下着です、ランジェリーです、どこからどう見ても

黒地にレースのセクシーなデザインだけどピンクのリボンが飾られてる…エロかわいい的な、そんなブラとショーツのセット

ショーツなんてヒモなんだけど

体温が上昇した気がする、顔を中心に

…これをもらって
どう反応すればいいんだろ…


『エリカにあげたいものいろいろ考えたんだけど、やっぱ一番あげたいものはコレってことに落ち着いたんでさァ』
ココアをすすりながら総悟くんは呟いた
いつもは照れてしまうくらいまっすぐにぶつかる視線が今日は違った

総悟くんも照れたりするんだ

しかも、あたしへのプレゼントをいろいろと考えてくれたみたいだし

それに気づいてしまったらなんだか恥ずかしいプレゼントがなんか無性にうれしくなって

『…ありがとう』

『へぇ、どういたしまして』


君の心にあたしの居場所

ちょっとはあると実感できたから、ありがたくいただきます



あれ、でも、なんで…

『ちょっと、聞いていい?』

『何でィ』

『…サイズ、なんで知ってんの?』

『ザキに調べさせやした、あいつ監察だから』


この僅かにあと、エリカの部屋に風船でも割れたような大きな音が響き渡った




『よぉ、沖田くん。お返し渡してきたの?…ってなんでほっぺた腫れてんの?』

『…知らねぇ』



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