会えない君に

クリスマスが過ぎたら
12月も残りわずか

師走というだけあって
あっという間に過ぎ去っていった

真選組も年末は忙しいのか、クリスマス前に総悟くんが飲みに来て以来会っていなかった

もう一週間も会ってないんだ
なんか不思議な感じ

約束するわけでもない
何かがあるわけでもない

でもなんやかんやどこかで顔を会わしていたから…

ぶっちゃけ
寂しかったりする


そんなこんなで12月31日

『今年も一年、お疲れっした〜』

『カンパーイ!』

あたしはというと万事屋のみんなとこたつで鍋を囲んでいた

何日振りの肉だ!と
死に物狂いで鍋をつつき合う三人にあたしは大家族のお母さん並みに忙しなく鍋に材料を放り込んでいた

『この肉は俺んだァァァッ!』

『あたしのアルゥゥゥッ!』

『させるかァァァッ!』

終いには取っ組み合いの喧嘩を始めた三人

こんな賑やかな年越し、初めてです

真選組でもみんなで楽しく宴会してるのかな
酔っ払い脱ぎ出す近藤さん、それを呆れて止めに入る土方さん、それを肴に楽しそうに鬼嫁を煽る総悟くんが目に浮かぶ

そこに居れないことにちょっと寂しさを感じた


年末恒例の紅白歌合戦も終盤に差し掛かったころ

『あ、お登勢さんから年越し蕎麦もらってたんだった』

『年越し蕎麦?何アルか、それ』
神楽ちゃんは興味津々
ほんの数時間前まで鍋を動けなくなるまでたらふく食べてたって言うのに…

さすが、夜兎族
底無しの胃袋だね

『年越し蕎麦って言うのはね、来年も蕎麦のように細く長く達者に暮らせることを願って、縁起を担いで食べる蕎麦のことだよ』

知恵袋の新八くん
ほんと何でも知ってるよね

『お蕎麦入る余裕あるひと〜?』

『『『はーいッ!!』』』
三人は小学生みたいに声を揃えて手を挙げた

『普段ご飯にありつけないから食べれるときに食べておかないとネ』

『神楽ちゃ〜ん、年の瀬に悲しいこと言うなよ!事実だけど』

『エリカさん、僕も手伝いますよ』
気遣ってくれた新八くんがこたつを出ようとしてたのをあたしは止めた

『お蕎麦はすぐできるから新八くんはゆっくりしてて、今年も一年ツッコミばっかで大変だったんだから』

『…僕が一年中休み無しでツッコミし続けてたみたいにいうのやめてくれません?』



四人分のお蕎麦を茹でるのは意外に時間が掛かり、茶の間では年越しのカウントダウンはすでに始まっていた

『エリカ〜、まだアルか〜』
待ちきれなくなった神楽ちゃんが台所へ顔を出した『ごめんね、もうすぐだよ〜待ってて』

あとはネギと天ぷらを乗せて…

そのときだった
ポケットのケータイが着信を知らせて震え出した

0:00ぴったりの新着
メールを開いたら差出人は総悟くん

[あけましておめでとう
今年も夜露死苦だぜ]

妙な言い回しの文と、酔い潰れた山崎さんの顔に落書きしてある写メだった

今年一番最初のあけましておめでとうだった


会えなかった寂しさは何処へ

浮かれたあたしは蕎麦そっちのけで大急ぎで返信した


会えない君へ
『あけおめ。』メール





それではみなさん、

あけましておめでとう!

そして

いただきまーす!


それからみんなで少しだけ延びたお蕎麦を仲良く食べました


thanks!yua
クリスマスが過ぎたら
12月も残りわずか

師走というだけあって
あっという間に過ぎ去っていった

真選組も年末は忙しいのか、クリスマス前に総悟くんが飲みに来て以来会っていなかった

もう一週間も会ってないんだ
なんか不思議な感じ

約束するわけでもない
何かがあるわけでもない

でもなんやかんやどこかで顔を会わしていたから…

ぶっちゃけ
寂しかったりする


そんなこんなで12月31日

『今年も一年、お疲れっした〜』

『カンパーイ!』

あたしはというと万事屋のみんなとこたつで鍋を囲んでいた

何日振りの肉だ!と
死に物狂いで鍋をつつき合う三人にあたしは大家族のお母さん並みに忙しなく鍋に材料を放り込んでいた

『この肉は俺んだァァァッ!』

『あたしのアルゥゥゥッ!』

『させるかァァァッ!』

終いには取っ組み合いの喧嘩を始めた三人

こんな賑やかな年越し、初めてです

真選組でもみんなで楽しく宴会してるのかな
酔っ払い脱ぎ出す近藤さん、それを呆れて止めに入る土方さん、それを肴に楽しそうに鬼嫁を煽る総悟くんが目に浮かぶ

そこに居れないことにちょっと寂しさを感じた


年末恒例の紅白歌合戦も終盤に差し掛かったころ

『あ、お登勢さんから年越し蕎麦もらってたんだった』

『年越し蕎麦?何アルか、それ』
神楽ちゃんは興味津々
ほんの数時間前まで鍋を動けなくなるまでたらふく食べてたって言うのに…

さすが、夜兎族
底無しの胃袋だね

『年越し蕎麦って言うのはね、来年も蕎麦のように細く長く達者に暮らせることを願って、縁起を担いで食べる蕎麦のことだよ』

知恵袋の新八くん
ほんと何でも知ってるよね

『お蕎麦入る余裕あるひと〜?』

『『『はーいッ!!』』』
三人は小学生みたいに声を揃えて手を挙げた

『普段ご飯にありつけないから食べれるときに食べておかないとネ』

『神楽ちゃ〜ん、年の瀬に悲しいこと言うなよ!事実だけど』

『エリカさん、僕も手伝いますよ』
気遣ってくれた新八くんがこたつを出ようとしてたのをあたしは止めた

『お蕎麦はすぐできるから新八くんはゆっくりしてて、今年も一年ツッコミばっかで大変だったんだから』

『…僕が一年中休み無しでツッコミし続けてたみたいにいうのやめてくれません?』



四人分のお蕎麦を茹でるのは意外に時間が掛かり、茶の間では年越しのカウントダウンはすでに始まっていた

『エリカ〜、まだアルか〜』
待ちきれなくなった神楽ちゃんが台所へ顔を出した『ごめんね、もうすぐだよ〜待ってて』

あとはネギと天ぷらを乗せて…

そのときだった
ポケットのケータイが着信を知らせて震え出した

0:00ぴったりの新着
メールを開いたら差出人は総悟くん

[あけましておめでとう
今年も夜露死苦だぜ]

妙な言い回しの文と、酔い潰れた山崎さんの顔に落書きしてある写メだった

今年一番最初のあけましておめでとうだった


会えなかった寂しさは何処へ

浮かれたあたしは蕎麦そっちのけで大急ぎで返信した


会えない君へ
『あけおめ。』メール





それではみなさん、

あけましておめでとう!

そして

いただきまーす!


それからみんなで少しだけ延びたお蕎麦を仲良く食べました


thanks!yua



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