キミは世界の中心だ

あ…、あたしってば
また眠っていたみたい

目を開けたら視界が真っ黒で

『えええッ!もう夜なのッ!?』

『何寝ぼけてんでィ』

あれ、銀さんの髪が亜麻色のサラサラヘアーになってる

服も真撰組の制服みたいなの着てるし…

声も、しゃべり方も総悟くんそっくりで…

って、えええええッ!?

『総悟くんんンッ!?』

『うるせーなァ、耳元で騒ぐんじゃねぇやィ』

『あ、スイマセン…じゃなくてなんで銀さんが総悟くんになってるのよ!』

あたしは確か銀さんの背中を借りてたはずだよね!?

『旦那がエリカを部屋に連れ込み良からぬことをしでかしそうだったから保護してやったんでィ』

えええ〜、銀さんに限ってそれは無いんじゃ…
総悟くんの方が危なそうなんですけど

『危ない所だったんでィ、感謝しなせェ』

『…ありがとう』
不本意だけどそうでも言っておかなきゃ何されるかわかったもんじゃない

わたしを背負った総悟くんは淡々と家路を歩いていく

そんな彼に相反してあたしはなんか落ち着かないんですけど

てゆうか恥ずかしい

『…あの、あたしもう歩けるよ』

『………』

『下ろしてくれて構わないんだけど…』

『………』

えぇ〜ッ、無視ですか

銀さんが言うように、総悟くんも甘えてもらいたいとか

いいの?
都合のいいように解釈しても

あたしはそのまま身を預けた

どうか
この胸のドキドキが伝わってませいまんように


『…今日、姉上のとこ、行ってたって?』
彼らしくない歯切れの悪いものの言い方

『うん、ちょうど休みだったし、心配だったから。でも思ったより元気そうで良かったね』

アレだけの辛いものを食べれるんだから元気な証拠だよね、多分

『あたしミツバさんが辛党だなんて知らなかったから甘いもの持っていっちゃってね…、』

今日の事を話すあたしを黙って聞いている総悟くん
今日はいつもより口数が少ない気がするのはあたしの気のせい?

そうこうしてる内にあたしの住むアパートは目の前に

『へい、到着でィ』
『あ、ありがとう』

ゆっくりと下ろされて、微妙な沈黙が二人を包んだ

空は茜色、お日様はもうすぐ沈もうとしていた

『そんじゃ』
沈黙を破ったのは総悟くんで、あっさり過ぎるお別れに思わず呼び止めてしまったあたし

総悟くんは足を止め振り返る


…で?
あたしは呼び止めてどうするつもりだったの?

ただ、ちょっと寂しかった
まだ話していたかった
もう少し一緒に居たい

そんなこと考えてた

『おおおお茶でも飲んでいきませんか〜…なんて』
ベタすぎる文句に火が出そうなほど顔が熱くなった

夕日で誤魔化せないくらい赤くなってんじゃないかと言うほど

『…俺、仕事中でさァ』

まさかの返事に一瞬で血の気が引いた

『そ、そうだよね〜、そんな暇じゃないよね』

ヤバイ、声震えてない?
笑顔を作るもひきつっていそうで咄嗟にうつ向いた
柄にもなく泣きそうかもしんない

フラれた時くらい凹むわ、これ…


…プッ、ククク

顔をあげてみたら笑いを堪える総悟くん

『な、何笑ってるの?』

『エリカが面白い顔で百面相しやがるからでィ』
総悟くんはお腹を抱えて笑ってた

あたし、そんなに変な顔してたの?
ますます恥ずかしい…

『あー、笑ったら喉乾きやした』

『へ?』

『喉、乾きやした』

もしかしたら総悟くんは
あたしの反応見たくて仕事なんて言ったのかな

いつも仕事なんて二の次なくせにおかしいと思った!

『…お茶でも飲んでいきませんか?』

『喜んでィ』


あたしはどんだけ振り回されてるんだろう


今ではそれが当たり前




『銀ちゃーん?そんなとこで何してるアル』

その日、万事屋の側のごみ置き場で爆破に巻き込まれたようにボロボロな銀さんが発見されたそうだ

『…ドSっつーかただの破壊王だよあいつは』あ…、あたしってば
また眠っていたみたい

目を開けたら視界が真っ黒で

『えええッ!もう夜なのッ!?』

『何寝ぼけてんでィ』

あれ、銀さんの髪が亜麻色のサラサラヘアーになってる

服も真撰組の制服みたいなの着てるし…

声も、しゃべり方も総悟くんそっくりで…

って、えええええッ!?

『総悟くんんンッ!?』

『うるせーなァ、耳元で騒ぐんじゃねぇやィ』

『あ、スイマセン…じゃなくてなんで銀さんが総悟くんになってるのよ!』

あたしは確か銀さんの背中を借りてたはずだよね!?

『旦那がエリカを部屋に連れ込み良からぬことをしでかしそうだったから保護してやったんでィ』

えええ〜、銀さんに限ってそれは無いんじゃ…
総悟くんの方が危なそうなんですけど

『危ない所だったんでィ、感謝しなせェ』

『…ありがとう』
不本意だけどそうでも言っておかなきゃ何されるかわかったもんじゃない

わたしを背負った総悟くんは淡々と家路を歩いていく

そんな彼に相反してあたしはなんか落ち着かないんですけど

てゆうか恥ずかしい

『…あの、あたしもう歩けるよ』

『………』

『下ろしてくれて構わないんだけど…』

『………』

えぇ〜ッ、無視ですか

銀さんが言うように、総悟くんも甘えてもらいたいとか

いいの?
都合のいいように解釈しても

あたしはそのまま身を預けた

どうか
この胸のドキドキが伝わってませいまんように


『…今日、姉上のとこ、行ってたって?』
彼らしくない歯切れの悪いものの言い方

『うん、ちょうど休みだったし、心配だったから。でも思ったより元気そうで良かったね』

アレだけの辛いものを食べれるんだから元気な証拠だよね、多分

『あたしミツバさんが辛党だなんて知らなかったから甘いもの持っていっちゃってね…、』

今日の事を話すあたしを黙って聞いている総悟くん
今日はいつもより口数が少ない気がするのはあたしの気のせい?

そうこうしてる内にあたしの住むアパートは目の前に

『へい、到着でィ』
『あ、ありがとう』

ゆっくりと下ろされて、微妙な沈黙が二人を包んだ

空は茜色、お日様はもうすぐ沈もうとしていた

『そんじゃ』
沈黙を破ったのは総悟くんで、あっさり過ぎるお別れに思わず呼び止めてしまったあたし

総悟くんは足を止め振り返る


…で?
あたしは呼び止めてどうするつもりだったの?

ただ、ちょっと寂しかった
まだ話していたかった
もう少し一緒に居たい

そんなこと考えてた

『おおおお茶でも飲んでいきませんか〜…なんて』
ベタすぎる文句に火が出そうなほど顔が熱くなった

夕日で誤魔化せないくらい赤くなってんじゃないかと言うほど

『…俺、仕事中でさァ』

まさかの返事に一瞬で血の気が引いた

『そ、そうだよね〜、そんな暇じゃないよね』

ヤバイ、声震えてない?
笑顔を作るもひきつっていそうで咄嗟にうつ向いた
柄にもなく泣きそうかもしんない

フラれた時くらい凹むわ、これ…


…プッ、ククク

顔をあげてみたら笑いを堪える総悟くん

『な、何笑ってるの?』

『エリカが面白い顔で百面相しやがるからでィ』
総悟くんはお腹を抱えて笑ってた

あたし、そんなに変な顔してたの?
ますます恥ずかしい…

『あー、笑ったら喉乾きやした』

『へ?』

『喉、乾きやした』

もしかしたら総悟くんは
あたしの反応見たくて仕事なんて言ったのかな

いつも仕事なんて二の次なくせにおかしいと思った!

『…お茶でも飲んでいきませんか?』

『喜んでィ』


あたしはどんだけ振り回されてるんだろう


今ではそれが当たり前




『銀ちゃーん?そんなとこで何してるアル』

その日、万事屋の側のごみ置き場で爆破に巻き込まれたようにボロボロな銀さんが発見されたそうだ

『…ドSっつーかただの破壊王だよあいつは』


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