悩める子羊

万事屋の戸の前に一人の険しい顔の女

ガラッ

勢いよく開いた引き戸

『エリカさん!?どうしたんです怖い顔して』
ズカズカ上がり込んできたあたしに戸惑い気味の新八くん

そんな彼を押し退けてリビングまでまっしぐら

『あ。エリカアルー』
『お、今日はどした?』
ソファでくつろぐ二人に見向きもせず柄の長いモップを手にして、銀さんが居る場所の天井を思いっきり突いた

『おいィィィッ!何してんのォォォッ!?』

天井の板が外れ、落ちてきた忍者のお姉さん

『ふふ、やるじゃないのアナタ。よく私がここに隠れているってわかったわね』

お妙さんに聞きました
あなたが銀さんのいつも側にいることは

『さっちゃんさん』

『…なに?』
真面目な顔でかしこまるあたしにさっちゃんさんも何かを感じ取ったのか真剣にあたしと向き合った

『…あの、胸、なにして大きくなったんですか』

一瞬静まり返った万事屋

『ちょ…エリカちゃん、あの、この前の事気にしてんの?あれなら酒の席での戯言で…』
狼狽える銀さんが口を挟む

『この前の事、ですって?あなたたち…まさか…』
さっちゃんさんは何を思ったのかその場に崩れ落ちうなだれた

『…銀ちゃん、エリカに何したアル!手を出したアルか!乳を揉んだアルか!手込めにしたアルか!』
胸ぐらを掴んで銀さんの頭がグラグラ揺れるくらい揺さぶるのは鬼の形相の神楽ちゃん

軽蔑の眼差しの新八くん

『いや、神楽ちゃんそれは無いから大丈夫。あたしのは銀さん的に揉む価値ないオッパイみたいなんだって』

『いやいやいや!オッパイってのは大きさだけで図れるほど単純なもんじゃないからね!なんかこう弾力とか形とか…』
わきわきといやらしく手を動かしながら銀さんが熱弁した
『あんた何言ってんですかァァァ!その嫌らしい手つきは止めろォォォッ!』

『銀さん!揉むならあたしの胸を揉みなさいよ!いつだってあなたのために差し出すわよ!』

いつものようにごたごたになってしまう万事屋

あたし、真剣に悩んでたんですけど

さっちゃんさんからの収穫は得られず…

公園のベンチで眺めていた雑誌の広告ページで目が止まる

エステにマッサージクリーム

そして豊胸手術…
工事をする気はないけれど、目に見えて大きくなったモニターさんの姿にため息が漏れる

…いいな

『そんなに巨乳になりてぇのかィ』
『うん、やっぱり大きい方が魅力的でしょ…って総悟くん!?』

いつの間にか隣に座ってた総悟くんはあたしの膝の上の雑誌を覗き込んでいた

『旦那の言ってたこと、気にしてんのかィ』
ベンチの背もたれに肘かけて気だるそうに深々と座り彼はニヤリとほくそ笑んだ

『べべべ別にそうゆう訳じゃ…』
『分かりやすい奴でさァ』
アハハと声を声高らかに笑う総悟くん

『そんな笑う事無いでしょ!』
『いや、悪ィ悪ィ乙女なあんたが意外でつい…』
…まだ笑いたそうね

『意外ってなあに?あたし純然たる女の子でしょ』
『そいつは失礼しやした』

そんな風に思われてたなんて心外だよ、軽くショックだからね

『…どうせ胸も足りない色気無し女ですよ』
頬を膨らませそっぽ向く
こういうことするのがまた子供っぽい
色気とは程遠いところの話

『気にしなさんな、あんなん人の体しか見てないろくでもないおっさんの戯言じゃねぇですかィ』
励ますみたいな優しい言葉、らしくなくてちょっと呆気にとられたりして

『エリカは今のままが一番でさァ』

ちょっと…
今の、何ですか

胸が…、胸が苦しいんですけどォォォッ!
心は熱を帯びていく

恥ずかしくなって真っ赤になった顔を伏せた

どうしてこの人はいつも
不意に心の柔らかな所を突いてくるんだろう

今のは完全にノックアウト


『それでもまだ巨乳に憧れるってんなら…俺が大きくしてやりまさァ』

『…え?どうやって?』

『揉まれると大きくなるって言うじゃねぇか、だから俺が直々に…』


セクハラで訴えていいですか


『セクハラってのは嫌がる相手に対しての性的嫌がらせだろ』

『まぁ…そうゆうこと』

『なら俺はセクハラにならないだろーが』

『なんでよ!』

『俺とエリカの仲じゃねェか』

(…あたしたちって、どんな仲なの)万事屋の戸の前に一人の険しい顔の女

ガラッ

勢いよく開いた引き戸

『エリカさん!?どうしたんです怖い顔して』
ズカズカ上がり込んできたあたしに戸惑い気味の新八くん

そんな彼を押し退けてリビングまでまっしぐら

『あ。エリカアルー』
『お、今日はどした?』
ソファでくつろぐ二人に見向きもせず柄の長いモップを手にして、銀さんが居る場所の天井を思いっきり突いた

『おいィィィッ!何してんのォォォッ!?』

天井の板が外れ、落ちてきた忍者のお姉さん

『ふふ、やるじゃないのアナタ。よく私がここに隠れているってわかったわね』

お妙さんに聞きました
あなたが銀さんのいつも側にいることは

『さっちゃんさん』

『…なに?』
真面目な顔でかしこまるあたしにさっちゃんさんも何かを感じ取ったのか真剣にあたしと向き合った

『…あの、胸、なにして大きくなったんですか』

一瞬静まり返った万事屋

『ちょ…エリカちゃん、あの、この前の事気にしてんの?あれなら酒の席での戯言で…』
狼狽える銀さんが口を挟む

『この前の事、ですって?あなたたち…まさか…』
さっちゃんさんは何を思ったのかその場に崩れ落ちうなだれた

『…銀ちゃん、エリカに何したアル!手を出したアルか!乳を揉んだアルか!手込めにしたアルか!』
胸ぐらを掴んで銀さんの頭がグラグラ揺れるくらい揺さぶるのは鬼の形相の神楽ちゃん

軽蔑の眼差しの新八くん

『いや、神楽ちゃんそれは無いから大丈夫。あたしのは銀さん的に揉む価値ないオッパイみたいなんだって』

『いやいやいや!オッパイってのは大きさだけで図れるほど単純なもんじゃないからね!なんかこう弾力とか形とか…』
わきわきといやらしく手を動かしながら銀さんが熱弁した
『あんた何言ってんですかァァァ!その嫌らしい手つきは止めろォォォッ!』

『銀さん!揉むならあたしの胸を揉みなさいよ!いつだってあなたのために差し出すわよ!』

いつものようにごたごたになってしまう万事屋

あたし、真剣に悩んでたんですけど

さっちゃんさんからの収穫は得られず…

公園のベンチで眺めていた雑誌の広告ページで目が止まる

エステにマッサージクリーム

そして豊胸手術…
工事をする気はないけれど、目に見えて大きくなったモニターさんの姿にため息が漏れる

…いいな

『そんなに巨乳になりてぇのかィ』
『うん、やっぱり大きい方が魅力的でしょ…って総悟くん!?』

いつの間にか隣に座ってた総悟くんはあたしの膝の上の雑誌を覗き込んでいた

『旦那の言ってたこと、気にしてんのかィ』
ベンチの背もたれに肘かけて気だるそうに深々と座り彼はニヤリとほくそ笑んだ

『べべべ別にそうゆう訳じゃ…』
『分かりやすい奴でさァ』
アハハと声を声高らかに笑う総悟くん

『そんな笑う事無いでしょ!』
『いや、悪ィ悪ィ乙女なあんたが意外でつい…』
…まだ笑いたそうね

『意外ってなあに?あたし純然たる女の子でしょ』
『そいつは失礼しやした』

そんな風に思われてたなんて心外だよ、軽くショックだからね

『…どうせ胸も足りない色気無し女ですよ』
頬を膨らませそっぽ向く
こういうことするのがまた子供っぽい
色気とは程遠いところの話

『気にしなさんな、あんなん人の体しか見てないろくでもないおっさんの戯言じゃねぇですかィ』
励ますみたいな優しい言葉、らしくなくてちょっと呆気にとられたりして

『エリカは今のままが一番でさァ』

ちょっと…
今の、何ですか

胸が…、胸が苦しいんですけどォォォッ!
心は熱を帯びていく

恥ずかしくなって真っ赤になった顔を伏せた

どうしてこの人はいつも
不意に心の柔らかな所を突いてくるんだろう

今のは完全にノックアウト


『それでもまだ巨乳に憧れるってんなら…俺が大きくしてやりまさァ』

『…え?どうやって?』

『揉まれると大きくなるって言うじゃねぇか、だから俺が直々に…』


セクハラで訴えていいですか


『セクハラってのは嫌がる相手に対しての性的嫌がらせだろ』

『まぁ…そうゆうこと』

『なら俺はセクハラにならないだろーが』

『なんでよ!』

『俺とエリカの仲じゃねェか』

(…あたしたちって、どんな仲なの)


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