男ってやつは

銀サンが珍しくパチンコで大勝したと言う

『好きなだけ頼みなさい、銀さん今リッチだから』

連れてこられた居酒屋でメニューを眺めるあたしたちに銀さんは誇らしげに言った

『卵かけご飯は無いアルか』

『神楽ちゃん、居酒屋には流石に置いてないよ』

『新ちゃん、この卵焼きなんか様子が違うわね』

『これが普通の卵焼きなんですって、姉上』

相変わらずの三人と

『銀さん、俺にまで悪ぃな』

『気にすんなよ、長谷川さん。俺、太っ腹だから』

大勝した銀さんとは対象的にボロ負けした長谷川さん

『旦那ァ、鬼嫁一升いっちゃって良いですかィ』

『あの、君は呼んだ覚えないんだけど?』
あたしの向かいに総悟くん

『まぁそう堅ェ言は言わずに…、すいませーん鬼嫁瓶でくだせぇ』
総悟くん、鬼嫁好きだよね
美味しいもんね、アレ

総悟くんが猫になった事件が3日前
あの日から会うのは初めてだ

恥ずかしい独り言聞かれたとか裸見られたとか、一人やきもきしていたと言うのに顔を会わせてみればいつもと何にも変わらない総悟くんに頭を抱えていた自分がバカらしくなった

てかあたしのプロポーションに魅力が無かったとか…

それはかなりショックかも

『エリカは何飲むんでィ?』
然り気無くあたしにメニューを見せてくれた総悟くん

…ギクシャクするよりはマシだよね

『じゃあたしも鬼嫁にするー』

『いきなり日本酒からいくたぁ女の癖にやるなァ』

『女の子ナメんなよ、あたしけっこう強いんだから』

『ヘェヘェ』

こんな何気ないやりとりひとつであたしの心は満たされるんだから




万事屋一行の飲み会は夜10時頃お開きとなった

…が

旦那とグラサンのオッサンはまだ飲むって言うから俺も付き合うことにした

『実際のところ、お宅らどうなってんの?付き合ってたりすんのかい?』
酔っぱらいのグラサンは興味津々といった様子だ

『付き合ってはいやせんぜ』

…まだ、ね

『マジかよ、この前エリカちゃん家から朝帰りしてただろーが』

確かに朝帰りはしたけど
そんな甘い雰囲気になる訳ゃねェ

『残念ながら』

なんせ、猫の姿だったから

『エリカちゃんは良い子だからなぁ、オジサンはああゆう気立ての良い子に弱いんだよ』
遠い目のオッサン

『可愛いしなぁ、顔とかわりと好みなんだよねー実は』

ここで意外な伏兵登場か?
…旦那、そらァ宣戦布告ですかィ

『あの子スタイルも悪くないしなぁ、色白だし堪んないね』

『だなー。銀さん的にはもうちょいあると嬉しいけどな』

『…何が?』
突如背後から会話に加わってきた女の声

『何ってオッパイに決まってんじゃん』
振り向き様に答えた旦那の顔が一瞬で青ざめた

背後に立っていたのがエリカで顔が見るからに怒っていた…というか、羞恥に耐えられない微妙な表情

良い顔してくれやすね、ほんと

『あ、あれぇ〜?エリカちゃんどうしたの?ははは…』
完全に聞こえていただろうに、それでも誤魔化そうとする旦那

『悪かったわね、巨乳じゃなくて…』
エリカの声とは思えない地を這うような声だった

『いや、良い女ってのは胸の大きさで決まるもんじゃないしな、そうだろ銀さん?』

『あ、あぁ!エリカちゃんは十分良い女だって』

もう何をいっても無駄だよお二人さん

『エリカは着痩せするタイプなんでさァ、Cくらいあんだろ』

『な…ッ!!』
なんでわかったのと言わんばかりの表情のエリカ

『『…Cカップなんだ』』
まじまじとエリカの胸元を見つめる二人

『…どこ見てんのよッ!』

ばっちーん×2

旦那、グラサン
…ご愁傷さま

二人の屍の前で立ち尽くしたままエリカは動かない

『どうしたんでィ?腹でも痛いのかィ?』

動かないまま、エリカはモゴモゴと口を開いた
『………大きい方がいいの?』
その声はか細く、微かに震えているみたいで

『何がでさァ』

黙りを決め込むエリカ

言わなくてもわかってらァ
旦那の言ってたことを気にしてんだろ

『何でもない!…どうせあたしには色気なんてありませんよーだ』
拗ねて尖らせた唇
今にも泣き出しそうな顔


俺はアンタのそうゆう顔に

ムラムラします



殴られたくないから
言わねェけど


エリカの泣き顔、見ていたかったりするんだぜィ銀サンが珍しくパチンコで大勝したと言う

『好きなだけ頼みなさい、銀さん今リッチだから』

連れてこられた居酒屋でメニューを眺めるあたしたちに銀さんは誇らしげに言った

『卵かけご飯は無いアルか』

『神楽ちゃん、居酒屋には流石に置いてないよ』

『新ちゃん、この卵焼きなんか様子が違うわね』

『これが普通の卵焼きなんですって、姉上』

相変わらずの三人と

『銀さん、俺にまで悪ぃな』

『気にすんなよ、長谷川さん。俺、太っ腹だから』

大勝した銀さんとは対象的にボロ負けした長谷川さん

『旦那ァ、鬼嫁一升いっちゃって良いですかィ』

『あの、君は呼んだ覚えないんだけど?』
あたしの向かいに総悟くん

『まぁそう堅ェ言は言わずに…、すいませーん鬼嫁瓶でくだせぇ』
総悟くん、鬼嫁好きだよね
美味しいもんね、アレ

総悟くんが猫になった事件が3日前
あの日から会うのは初めてだ

恥ずかしい独り言聞かれたとか裸見られたとか、一人やきもきしていたと言うのに顔を会わせてみればいつもと何にも変わらない総悟くんに頭を抱えていた自分がバカらしくなった

てかあたしのプロポーションに魅力が無かったとか…

それはかなりショックかも

『エリカは何飲むんでィ?』
然り気無くあたしにメニューを見せてくれた総悟くん

…ギクシャクするよりはマシだよね

『じゃあたしも鬼嫁にするー』

『いきなり日本酒からいくたぁ女の癖にやるなァ』

『女の子ナメんなよ、あたしけっこう強いんだから』

『ヘェヘェ』

こんな何気ないやりとりひとつであたしの心は満たされるんだから




万事屋一行の飲み会は夜10時頃お開きとなった

…が

旦那とグラサンのオッサンはまだ飲むって言うから俺も付き合うことにした

『実際のところ、お宅らどうなってんの?付き合ってたりすんのかい?』
酔っぱらいのグラサンは興味津々といった様子だ

『付き合ってはいやせんぜ』

…まだ、ね

『マジかよ、この前エリカちゃん家から朝帰りしてただろーが』

確かに朝帰りはしたけど
そんな甘い雰囲気になる訳ゃねェ

『残念ながら』

なんせ、猫の姿だったから

『エリカちゃんは良い子だからなぁ、オジサンはああゆう気立ての良い子に弱いんだよ』
遠い目のオッサン

『可愛いしなぁ、顔とかわりと好みなんだよねー実は』

ここで意外な伏兵登場か?
…旦那、そらァ宣戦布告ですかィ

『あの子スタイルも悪くないしなぁ、色白だし堪んないね』

『だなー。銀さん的にはもうちょいあると嬉しいけどな』

『…何が?』
突如背後から会話に加わってきた女の声

『何ってオッパイに決まってんじゃん』
振り向き様に答えた旦那の顔が一瞬で青ざめた

背後に立っていたのがエリカで顔が見るからに怒っていた…というか、羞恥に耐えられない微妙な表情

良い顔してくれやすね、ほんと

『あ、あれぇ〜?エリカちゃんどうしたの?ははは…』
完全に聞こえていただろうに、それでも誤魔化そうとする旦那

『悪かったわね、巨乳じゃなくて…』
エリカの声とは思えない地を這うような声だった

『いや、良い女ってのは胸の大きさで決まるもんじゃないしな、そうだろ銀さん?』

『あ、あぁ!エリカちゃんは十分良い女だって』

もう何をいっても無駄だよお二人さん

『エリカは着痩せするタイプなんでさァ、Cくらいあんだろ』

『な…ッ!!』
なんでわかったのと言わんばかりの表情のエリカ

『『…Cカップなんだ』』
まじまじとエリカの胸元を見つめる二人

『…どこ見てんのよッ!』

ばっちーん×2

旦那、グラサン
…ご愁傷さま

二人の屍の前で立ち尽くしたままエリカは動かない

『どうしたんでィ?腹でも痛いのかィ?』

動かないまま、エリカはモゴモゴと口を開いた
『………大きい方がいいの?』
その声はか細く、微かに震えているみたいで

『何がでさァ』

黙りを決め込むエリカ

言わなくてもわかってらァ
旦那の言ってたことを気にしてんだろ

『何でもない!…どうせあたしには色気なんてありませんよーだ』
拗ねて尖らせた唇
今にも泣き出しそうな顔


俺はアンタのそうゆう顔に

ムラムラします



殴られたくないから
言わねェけど


エリカの泣き顔、見ていたかったりするんだぜィ


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