日溜まりの猫

『見えねェ、もっと詰めろや。うわ…あんな隊長、レア過ぎんだろ』

『おい!押すなって。しっかしお姉さん以外にデレてる隊長、初めて見た』

『痛ェな!誰だよ今足踏んだやつ』

『静かに!バレるから!』


僅かに開いた襖の向こう側に群がる隊士の皆さん
こんなに騒がしかったのに気づきもしない位、あたしには余裕なかった訳で…


あたしの意識は膝で眠る大きな猫が独り占め



庭に面した屯所の一室
目の前には出来上がったオムライスを食べる総悟くん

『おいしい?』

『まぁまぁでさァ』

『……』
そんな憎まれ口を言われても
黙々と頬張る姿を見てると美味しいと言われてるみたいで自然と緩む口元

逢ったばかりの頃はわからなかった総悟くんの僅かな本音のサイン

今ではひとつも見逃したりはしない

あたし、けっこう目敏いんだから


ペロリと完食し満足そうな総悟くんがアクビをひとつ

お腹いっぱいになったら眠くなるって…子供?
かわいいんですけど…

『いー天気だなーコノヤロー』
縁側で精一杯伸びをする総悟くん

いつも気まぐれで自由な彼が猫に見えてしょうがない

気ままに生きる姿は猫そのものだよ

『ホント、気持ちいーね』
この季節にしては暖かいぽかぽか陽気
彼の横で見上げた空は快晴
秋色の深い青空

隣からアクビもうひとつ

『エリカ、お座り』
『へ?』

アクビで涙目な総悟くんはポケットからふざけたアイマスクを取り額に装着

『聞こえねぇのかィ、お座りだ』

『…ハイハイ』

『ハイは一回』

『ハイ!』

言われた通りその場に腰を下ろしてしまうあたし

言っとくけど
あたしドMのメス豚なんかじゃ無いんだから

従ってしまうのは
惚れた弱みみたいなもので…

断じて妙な性癖持ち合わせてないんだからね

何が起こるか身構えていたら総悟くんも隣に腰かけて

背中を向けたかと思いきや
そのまま寝転んだ

頭はもちろんあたしの膝にそのままダイブ

……ちょ、
これって…

膝枕ってヤツですよね

総悟くんは額のアイマスクをゆっくり下ろして
『…こんな日は昼寝に限るぜィ』

その言葉を最後に寝息を立てはじめた


こんなシチュエーション
どう対処したらいいかなんて…今までの人生で一度も教わってきてないんですけど!

こんな状態いつまでつづくの!?
心臓もたないから!


そんなあたしにはお構いなしにすやすや眠る大きな猫

気ままで自由奔放
彼にはこれからどれだけ翻弄されるんだろう

それでもそれを嬉しいと感じる自分も自分で


振り回されても君が好き




『膝枕って…どんだけェェェ!?』

『羨ましいんですけど!』

『アレで付き合ってないとかマジ?』

『俺にもしてくれねぇかな』

『総悟のやつ、ムラムラは二十歳を過ぎてからだといつもいっているのに!』

いつのまにか、覗きに参加の近藤さん

『しかし、お妙さんもしてくれないものか…』

それには一同声を揃えて…
『『多分、無理ッス』』

『見えねェ、もっと詰めろや。うわ…あんな隊長、レア過ぎんだろ』

『おい!押すなって。しっかしお姉さん以外にデレてる隊長、初めて見た』

『痛ェな!誰だよ今足踏んだやつ』

『静かに!バレるから!』


僅かに開いた襖の向こう側に群がる隊士の皆さん
こんなに騒がしかったのに気づきもしない位、あたしには余裕なかった訳で…


あたしの意識は膝で眠る大きな猫が独り占め



庭に面した屯所の一室
目の前には出来上がったオムライスを食べる総悟くん

『おいしい?』

『まぁまぁでさァ』

『……』
そんな憎まれ口を言われても
黙々と頬張る姿を見てると美味しいと言われてるみたいで自然と緩む口元

逢ったばかりの頃はわからなかった総悟くんの僅かな本音のサイン

今ではひとつも見逃したりはしない

あたし、けっこう目敏いんだから


ペロリと完食し満足そうな総悟くんがアクビをひとつ

お腹いっぱいになったら眠くなるって…子供?
かわいいんですけど…

『いー天気だなーコノヤロー』
縁側で精一杯伸びをする総悟くん

いつも気まぐれで自由な彼が猫に見えてしょうがない

気ままに生きる姿は猫そのものだよ

『ホント、気持ちいーね』
この季節にしては暖かいぽかぽか陽気
彼の横で見上げた空は快晴
秋色の深い青空

隣からアクビもうひとつ

『エリカ、お座り』
『へ?』

アクビで涙目な総悟くんはポケットからふざけたアイマスクを取り額に装着

『聞こえねぇのかィ、お座りだ』

『…ハイハイ』

『ハイは一回』

『ハイ!』

言われた通りその場に腰を下ろしてしまうあたし

言っとくけど
あたしドMのメス豚なんかじゃ無いんだから

従ってしまうのは
惚れた弱みみたいなもので…

断じて妙な性癖持ち合わせてないんだからね

何が起こるか身構えていたら総悟くんも隣に腰かけて

背中を向けたかと思いきや
そのまま寝転んだ

頭はもちろんあたしの膝にそのままダイブ

……ちょ、
これって…

膝枕ってヤツですよね

総悟くんは額のアイマスクをゆっくり下ろして
『…こんな日は昼寝に限るぜィ』

その言葉を最後に寝息を立てはじめた


こんなシチュエーション
どう対処したらいいかなんて…今までの人生で一度も教わってきてないんですけど!

こんな状態いつまでつづくの!?
心臓もたないから!


そんなあたしにはお構いなしにすやすや眠る大きな猫

気ままで自由奔放
彼にはこれからどれだけ翻弄されるんだろう

それでもそれを嬉しいと感じる自分も自分で


振り回されても君が好き




『膝枕って…どんだけェェェ!?』

『羨ましいんですけど!』

『アレで付き合ってないとかマジ?』

『俺にもしてくれねぇかな』

『総悟のやつ、ムラムラは二十歳を過ぎてからだといつもいっているのに!』

いつのまにか、覗きに参加の近藤さん

『しかし、お妙さんもしてくれないものか…』

それには一同声を揃えて…
『『多分、無理ッス』』




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