本日の恋模様

はーい、そこのお嬢さん、とまりなせェ


街を歩いていたら
ゆっくりと走るパトカーに並ばれた

助手席の窓があいて
『今日も相変わらず暇そうだねィ』
運転席から失礼な言葉を投げかけて来る総悟くん(事実ではあるのだけど)

『総悟くんだって暇そうにしてるじゃない』

『おう、暇なら付き合いなせェ』
運転席から身を乗り出して助手席のドアを開けた

乗れって事ですか?

偶然総悟くんに会えてなんだかわからないけど誘われて車に乗るっていうシチュエーション

これはフツーなら嬉しいんだと思うけど…

これ、パトカーだからね…
まるで連行されるみたいじゃん

回りの目が気になる年頃なのよ

『何してんでィ、早く乗りなせェ』

今日も変わらずあたしの都合はお構い無し

渋々乗り込み、シートに腰掛けた瞬間

ブゥーッ

って…

『えェェェェッ!』
違うから!あたしオナラなんてしてないから!

驚いたあたしに大爆笑の総悟くん

クッションの下から姿を現したブーブークッション

また、やられた…

『アンタ、ほんといい反応してくれるって』
総悟くんは涙まで流して笑ってる…

悔しいけど、でも…総悟くんがこんなに笑ってる姿、貴重かも

『あのー、用はコレだけですか?降りていいんですかー?』

『ダメに決まってるだろィ』
まだ治まらない笑いを噛み殺しながら総悟くんは車を発進させた

着いた先は真選組屯所

『遠慮しねぇで入りなせェ』

『いや、遠慮ってゆうか…』
マジで連行されたのか、あたし…

連れていかれたのは屯所の食堂
男所帯だと聞いていたわりにきれいな台所

そこで振り返り総悟くんは言った
『食堂のおばちゃん休暇中なんでィ』

なんだ、お食事当番さんが居るんだ(今は休みで居ないみたいだけど)

『エリカ、俺ァ腹が減ってるんでさァ』

もしかして…

『オムライスが食べてェなァ』

いや、もしかしなくても

『チキンライスのやつ』

はいはい

………というわけで
あたしは屯所の台所に立つことに

『手際がいいねィ』
横で椅子に腰掛け頬杖ついて眺めている総悟くん

『一人暮らしだからね、これくらいは』
見られてる事に緊張しながらも気にしないふり『そういや何とかケーキも旨かったっけなァ』
パウンドケーキね
山崎さんにあげるはずだったやつね


チキンライスを炒め始めた頃
匂いに誘われて数人の隊士が姿を現した

『なんかいい匂いすんなぁ』
『おばちゃん早く帰ってきたのかな?…アレ、沖田さん』
『あ?あのかわいい娘だれだよ』

その中にはアフロじゃなくなった山崎さんもいた

『アレ、隊長の彼女か?』
『この前は違うって言ってたけど…』
『いーなぁ俺にも作ってほしいなー』
『ずっとここに居てくれていいよな、目の保養』

気が付けば沢山の隊士さんからさりげない催促と好奇の目に囲まれていた

な…、な…、なんなの
緊張するんですけど

こんななかで料理なんてできないよー…


…ジャカッと
隣で聞きなれない音がした

何処から出したか
隣で立派なバズーカを構える総悟くん

『コイツは誰にもやらねェぜ』
次の瞬間にはドカンと吹っ飛ぶ隊士の皆さん

悲鳴と轟音の後に聞こえるのはフライパンでジュージューと音をたてるチキンライス

『どうしたんでィ、顔真っ赤にして』

『へッ!?』
『焦げるぜ』
指をさされた先のフライパン

あ、忘れてた
チキンライスは焦げる寸前、慌てて混ぜ混ぜ

『何ボーッとしてんでィ』

さっきの総悟くんのひと言があたしの思考をストップさせた

[コイツ]はオムライスのことだってのはわかってる

勘違いも甚だしい

わかってる
でも止められない

煩いくらいに高鳴る鼓動

完全にLove sick



しばらくして
ふらり食堂に現れた土方さん

『オィィィィ!なんだこれェ!食堂が大変なことになってんぞ!?』

『土方さん…沖田さん…が、グフッ』

『山崎!山崎!しっかりしろっ!俺のマヨネーズは無事かァッ!?』

『…知らねーよ』
thanks!JUKE BOX.
はーい、そこのお嬢さん、とまりなせェ


街を歩いていたら
ゆっくりと走るパトカーに並ばれた

助手席の窓があいて
『今日も相変わらず暇そうだねィ』
運転席から失礼な言葉を投げかけて来る総悟くん(事実ではあるのだけど)

『総悟くんだって暇そうにしてるじゃない』

『おう、暇なら付き合いなせェ』
運転席から身を乗り出して助手席のドアを開けた

乗れって事ですか?

偶然総悟くんに会えてなんだかわからないけど誘われて車に乗るっていうシチュエーション

これはフツーなら嬉しいんだと思うけど…

これ、パトカーだからね…
まるで連行されるみたいじゃん

回りの目が気になる年頃なのよ

『何してんでィ、早く乗りなせェ』

今日も変わらずあたしの都合はお構い無し

渋々乗り込み、シートに腰掛けた瞬間

ブゥーッ

って…

『えェェェェッ!』
違うから!あたしオナラなんてしてないから!

驚いたあたしに大爆笑の総悟くん

クッションの下から姿を現したブーブークッション

また、やられた…

『アンタ、ほんといい反応してくれるって』
総悟くんは涙まで流して笑ってる…

悔しいけど、でも…総悟くんがこんなに笑ってる姿、貴重かも

『あのー、用はコレだけですか?降りていいんですかー?』

『ダメに決まってるだろィ』
まだ治まらない笑いを噛み殺しながら総悟くんは車を発進させた

着いた先は真選組屯所

『遠慮しねぇで入りなせェ』

『いや、遠慮ってゆうか…』
マジで連行されたのか、あたし…

連れていかれたのは屯所の食堂
男所帯だと聞いていたわりにきれいな台所

そこで振り返り総悟くんは言った
『食堂のおばちゃん休暇中なんでィ』

なんだ、お食事当番さんが居るんだ(今は休みで居ないみたいだけど)

『エリカ、俺ァ腹が減ってるんでさァ』

もしかして…

『オムライスが食べてェなァ』

いや、もしかしなくても

『チキンライスのやつ』

はいはい

………というわけで
あたしは屯所の台所に立つことに

『手際がいいねィ』
横で椅子に腰掛け頬杖ついて眺めている総悟くん

『一人暮らしだからね、これくらいは』
見られてる事に緊張しながらも気にしないふり『そういや何とかケーキも旨かったっけなァ』
パウンドケーキね
山崎さんにあげるはずだったやつね


チキンライスを炒め始めた頃
匂いに誘われて数人の隊士が姿を現した

『なんかいい匂いすんなぁ』
『おばちゃん早く帰ってきたのかな?…アレ、沖田さん』
『あ?あのかわいい娘だれだよ』

その中にはアフロじゃなくなった山崎さんもいた

『アレ、隊長の彼女か?』
『この前は違うって言ってたけど…』
『いーなぁ俺にも作ってほしいなー』
『ずっとここに居てくれていいよな、目の保養』

気が付けば沢山の隊士さんからさりげない催促と好奇の目に囲まれていた

な…、な…、なんなの
緊張するんですけど

こんななかで料理なんてできないよー…


…ジャカッと
隣で聞きなれない音がした

何処から出したか
隣で立派なバズーカを構える総悟くん

『コイツは誰にもやらねェぜ』
次の瞬間にはドカンと吹っ飛ぶ隊士の皆さん

悲鳴と轟音の後に聞こえるのはフライパンでジュージューと音をたてるチキンライス

『どうしたんでィ、顔真っ赤にして』

『へッ!?』
『焦げるぜ』
指をさされた先のフライパン

あ、忘れてた
チキンライスは焦げる寸前、慌てて混ぜ混ぜ

『何ボーッとしてんでィ』

さっきの総悟くんのひと言があたしの思考をストップさせた

[コイツ]はオムライスのことだってのはわかってる

勘違いも甚だしい

わかってる
でも止められない

煩いくらいに高鳴る鼓動

完全にLove sick



しばらくして
ふらり食堂に現れた土方さん

『オィィィィ!なんだこれェ!食堂が大変なことになってんぞ!?』

『土方さん…沖田さん…が、グフッ』

『山崎!山崎!しっかりしろっ!俺のマヨネーズは無事かァッ!?』

『…知らねーよ』
thanks!JUKE BOX.



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