『知りやせんでしたよ、旦那。同じドSの気配は感じ取っては居たんですがねぇ…まさかスカト…』
『うっせーぞコラァッ!誤解だっつってんだろぉがァァァッ!』
誤認逮捕で連行された俺
不本意ながらも大人しく着いてきたのは、かわいいミニスカポリスと二人っきりの魅惑の取調室…なんてどっかのAVみたいなタイトルのようなことを期待してのことだったってのに
目の前にいるのは
『冗談ですよ、旦那。わかってまさァ、どうせあのデカイ犬の仕業なんでしょう』
憎たらしいサディスティック星の王子 ふてぶてしい態度でなぜかカツ丼を頬張っている
『わかってんならなんで俺取り調べされてんの!?っつーかそれ、俺のカツ丼じゃねぇの!?』 バンッ!と大きな音を立て机を叩いて立ち上がる
ガタンッ!と大きな音を立てて椅子も倒れた
『てめー、誤認逮捕ってわかってんならなんで俺いつまでも拘束されてんの!?取り調べはよりによってお前だしィ?やってらんねェェェッ!』
一頻り胸の内を吐き出す俺を沖田くんは黙って見てたかと思えば…
『なんか面白そうだったんで、つい』 なんて悪びれもせず言ってのけ、食べかけのカツ丼を差し出した
なんだよ それだけかよ
謝罪は無しかッ!?謝ったって許してやんねぇけどな
『…カツ丼、食わねェなら俺食っていいですかィ?』 『うるせぇッ!せっかくだから食ってやるよ!』 もうやけくそで半分くらいしか残ってない食べかけのカツ丼にがっついた
その僅かにあと
ゆっくりと開いた扉の隙間から、あのかわいいミニスカポリスが顔を覗かせた
『…沖田さん、取り調べ終わりました?』 『あー、まぁ終わりでいっか、もう』 『え?いいんですか、そんな適当で…』 テキトーな上司に呆れながらチラリと俺を一瞥する
うわ、やっぱかわいい 軽蔑の眼差しで俺を見つめるその冷たい目、たまんね…
『って、違うからァァァッ!何度もいうけどアレは俺のじゃねぇ…って、あ…』
カツ丼を頬張ったまました言い訳は、しっかりと彼女に届いたはずだ
『………』
『あ…、ごめんね〜…』
たくさんのご飯粒といっしょに
第一印象は最悪
第二印象も最悪だったけれど
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