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ミニスカートの隊服に反対する十四郎とは相反してエリカと勲はノリノリで食い下がる

『何故だ、トシ!きっとエリカちゃんに似合うぞコレ』

『え、そう思う?近藤さん、着てみていいですか?』

『そうだな、隣は客間になってるから使うといい。サイズが合わないとかあったらすぐ直しにいくから言うんだぞ』

『はーい』

エリカは勲から隊服を受け取った

『エリカッ!待て、ダメだッ!そんな足を出す格好俺は許さねぇ!』

取り乱し声を荒げる十四郎はお構いなしにエリカは隣室に入った

『トシ、何をそんなに取り乱すことがあるってんだ?とっつぁんが発案した隊服だぞ?むさ苦しい真選組にエロかわいい新風を巻き起こすデザインだって』

『あのエロジジィのデザインだから嫌なんだよ!あんなに短くする必要があんの?ッつーかエロかわいいって何!?エリカはかわいいだけで十分だから、エロは不要だから』

どうしてもミニスカートが許せない十四郎の猛抗議はしばらく続いた
エリカが着替えて出てくるまで

『どう、お兄ちゃん。似合う?』

エリカの声に十四郎が振り返ると真っ先に視界に飛び込んできたスラリとしたナマ足に絶句した

そしてなにやら襖の向こうも騒がしい

『サイズピッタリでした、近藤さん』

『そうかそうか、そりゃ良かった!それにしてもよく似合ってるなエリカちゃん』

『そうですか〜?エヘッ』
照れくさそうに頬を赤らたエリカ
しかしまんざらでも無さそうに、まるでお姫様がご挨拶でもするようにスカートの裾をもちポーズを決めた

『バッ…バカ野郎!ただでさえ短いんだから裾なんか持ち上げんな!』

十四郎の狼狽とほぼ同時
襖の向こうから歓声が上がった

頭の上にハテナマークを浮かべたエリカと勲
そして何かを察してコメカミに青筋を浮かべる十四郎

『みぃ〜たぁ〜なぁ〜…』
ぐるりと振り返り襖を睨み付けた十四郎の顔は二つ名に相応しく鬼のような形相だったらしい

ぎゃあああああッ!
襖の向こうに居た隊士たちは蜘蛛の子散らすように子の場から逃げ出した

『待てコラァァァッ!てめぇら全員切腹だァァァッ!』
鬼の副長はすぐさま追いかけた
右手には妖しく光る刀を持って


『賑やかだろう、驚いたかい?』

勲の問いにエリカはうなずき応えたが、故郷には無かった騒がしさに驚きだけでなくこれから始まる今までとは違う日常に期待のようなものも感じていた

そんなエリカに勲は言った

『むさ苦しいところだけど…』

ようこそ、我が家へ

太陽みたいな笑顔に、エリカもつられて笑顔になった


江戸での新生活
楽しくなりそうです

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