シュガーレス注意報



ピンポーン

ピンポーン

インターホンを何度押しても反応が全くない万事屋銀ちゃん

いつもなら元気な眼鏡くんが出迎えてくれるのに、おかしいな

もしかして…
みんな出かけてる?
急な依頼が入ったとか…

久しぶりのデートだったから楽しみだったけど、それなら仕方ないか

帰ろう
クルッと回れ右して来た道を帰ろうとしたあたしだったけど

ふと、不安が胸をよぎった


まさか、銀さん
中で倒れたてりしてないよね

あたしはもう一度インターホンを押した

やっぱり反応がない


戸には鍵はかかっていないようだったのでおそるおそる中を覗いてみる

静かなリビングの大きな机にうつ伏せに臥せっているフワフワの天パ発見

なんだ、居るじゃない

『銀さん、どうかしたの?具合悪いの?』

側まで行くと彼はようやく頭を上げてくれた
具合が悪い、というより不機嫌という方がぴったりの顔

『どうでしたか、旅行は。さぞたのしかったんでしょうよ、俺をおいてきぼりにして言った旅行は』

福引きで当てた旅行、一週間の宇宙旅行
ペアだったのに銀さんを誘わず友達を誘ったのをまだ根に持っているみたいだった

『俺なんて新八から糖分も奪われて禁断症状でちゃったからね?パフェ食いに行こうにもパチンコで負けて行けず終いだし?』

『糖尿予備軍なんだから眼鏡くんが正しいでしょ、それにパフェ食べれなかったのは自業自得じゃない』

『あー、そう。そんな冷たいこと言っちゃう?一週間振りの会瀬にそんなつんけんしちゃう?銀さん寂しかったんですけどォ〜エリカに会えない一週間何回エッチなビデオ見たと思ってんの?そんで何回抜いたと思ってんの?』

『…そこはあたしを思って抜いたとかいってくれないわけ!?』

『大丈夫、エリカ似の女優さんだったから脳内ではもうエリカがあは〜んな感じでアレだったから』

『バカ、なにが大丈夫なのよ、もう』

とは言っても糖分も足りなくてあたしも足りなくて不機嫌だったっていうんだから…

そこはちょっとうれしかったりしちゃったりして

『でも、一週間も寂しい思いさせちゃったんだもんね、ゴメンね』

あたしは銀さんの広い膝の上に腰かけてあたまをなでなでしてあげる

『寂しい思いさせちゃった分、今日はいっぱい甘やかしてあげるよ?何してほしい?』

そのひとことで
膨れっ面だった銀さんがいやらしいにやけ面に変わった

『何って言われたら、ナニしかないよね』

『………』
ゆるゆると太ももを撫でる手が妙にエロい

『もう銀さんエリカちゃんが足りなくて死んじゃいそうなんだけど』仕方ないなぁ、もう
そんなかわいいこと言われたら構わずにはいられないよ


フワフワの頭を抱き寄せて

とびきり甘いキスを



『今夜は一週間分のムラムラ、受け止めてもらうからな』

『いや、エッチなビデオでアレしてたんでしょ?一週間分も溜まってないでしょ?』

『一人でする虚しさでムラムラ倍増してるから』

…じゃあなに?
二週間分てこと?

今夜は
長い夜になりそうです





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