▼お家デートや!


「忍足家やっぱ金の匂いがしますね」




なんやこれ

なんやどうしたんこれ



「かかかかあさーん!にーちゃんがスタイルええ女の人連れてきたぁああ!おっぱいでかいー!」


「さすが謙也先輩弟、無神経とかの問題じゃないな」


「なななななななんでこうなったん」


「謙也先輩がスピーディースピーディー言うからスピーディー見にきたんじゃないですか、見たいって言ったらええで!って言ってくれましたよ」


「そ、そうやったな…」



玄関で突っ立ってたらオカンが来て名字さんになんもないけどごゆっくり〜なんて言って招き入れよった。弟が俺を小突きながらあのねーちゃん何カップ?と鼻息荒く聞いてきた。知らんわそんなん。



「おっぱいやなくて二の腕なら触らしてもらえるやろか」


「お前ホンマええ加減にせぇよ駄目に決まっとるやろ」


「あの人中二やろ?あかんあかん、あかんわあれはエロい。薄着で初めてわかるおっぱいのでかさエロいわ」


「我が弟ながらどうしてそんなんになったんや」


「俺はにーちゃんに似たんや、あんなエッロイ彼女連れてきといて何言うとん」


「かっかっ彼女っ!?」


「はっ!?ちゃうの!?」


「しししし知らんわ!」



「あんたら何してん!謙也、あんたケーキ買ってき!名前ちゃんにようかん出されへんやろ!」


「な、なんでや!」


「ええから行き!」



理不尽や。



 

「本当にお構い無く…。いきなり押し掛けてしまったのは私ですし」


「そんなん気にせんとええのよ〜!」



ケーキ買いに行かされて、帰ってきたらオカンと名字さんが変にうちとけとった。え、なんなんこれ。

買ってきたケーキオカンに渡したら弟が自分の分がないと騒ぎ出した。頼むからみっともないことすな!



「謙也先輩弟、口あけてごらん突っ込んだけるから」


「えっ」


「ね、ねーちゃんが口あけてとか突っ込むとかめっちゃエロい……!どないしよ俺男になってくる」






「ただケーキ半分あげようとしただけなのにセクハラされるとは…びっくりだよ」


「ごめんねーこいつ連れてくからあとは二人ごゆっくりー!」



オカンが弟ぶん殴って部屋から出てった。
え、なんやこれ弟やらかした後始末全部俺?そんなん納得いかへんわどないせぇっちゅー話やで!



「謙也先輩。」


「ななななんや!?」


「スピーディーが私の首に絡まってくるんですどうにかしてください」


「あぁ何してんのやスピーディー!ちゅーか名字さん爬虫類とか大丈夫なん?」


「大丈夫ですよ、スピーディーはなんか他人とは思えなくて…やっぱこのふてぶてしい顔が似てますね」


「クラスの女子にイグアナ飼っとるって言ったらドン引きされたから女子にスピーディーが受け入れられたと思ったら………くぅっ」


「……まぁ、そうでしょうね…。あの、スピーディーが首から下に…服ん中に侵入してくるんですけど」


「キャーッ!何してんのやスピーディー!あかん、あかんで!」
 
「ふっ、ちょ…叫び方が女子…っ、ふははっ」


「っ、」


名字さんからスピーディーをひっぺがしたら笑われて、そんとき目合って距離が近くて焦った。焦った、んやけど


う……動け、へん…









 
「にーちゃんお紅茶持って来…キャーッ!オカンにーちゃん男になったぁあ!」


「アホーッ!!」


結局こうなるんやな。


 




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