とりあえず迷子はまずい。
トレーニングルームとかなら誰かいるだろうと思って自分がどこにいるのかわからないのに右に右にと進んだ。広い廊下となんだかわからない部屋が続いて引き返そうかな、と思った時だった。
見慣れた背中が通った。



「部長ー」


「おー俺を売った名前じゃん。」


「…あ、謝りますから許して下さい」


「おいおい冗談言うなよ、俺がエクスタ苦手って知ってたよな?」


「……は、はい、知ってました」


「なぁ聞いてくんね、エクスタ超人使い荒い。マネージャーなんてやったことねーのに超人使い荒い。いちいちこうしたら無駄にならんやろーとかこれはこうせな無駄やーとか親切心なんだろうけどすっげー苦手。あー辛かったなぁー」


「部長なにか奢ります」


「反省してる?」


「とっても。逃げて押し付けてごめんなさい」


「…ならいいよ、今の本当だけど嘘だから気にすんな」


「お、お疲れさまです…」


「あ、交代制ってどうよ」


「ごめんなさい」


「だろうな。名前なにしてんだよこんなとこで」


「迷子です」


「何だよ名前もか」


「なんだ…部長もか」



何で二人して迷うんだww