『私、皆がいてくれるからもう大丈夫。ふっきってくる』



ホンマ嬉しそうに名前ちゃんが言うから何も言えんかった。

そらおじさんと雪解けしてくれたらなぁ言うんは思ってたけどな…それはおじさんと仲戻ったら名前ちゃんがこっち戻ってきてくれると思ってん。

でも立海の人らのモノマネやったり話題に出したり、写真部の部長はんとも仲ええみたいやし…なんか、無理に連れてこようとしとるアタシらが悪者みたいやんな(笑)



「財前一瞬でええから待ち受け見せてくれん?」


「部長しつこい」



名前ちゃん幸せ者やんな、こないに必死な蔵リンも光も見たことないでぇ!
蔵リンは本気で光の待ち受け見ようとしてちょっと…いやかなり気持ち悪い光のストーカーみたいになっとるけど☆



「ふ…まぁええわ」


「携帯覗こうとして肘鉄食らった後にカッコつけてもキモいで白石」


「ええんや、俺には愛のメールが転送されてきたんやから」


「なんかこの人本格的に壊れてきてません?故障ちゃいます?殴ってみて下さいよ」 

  「俺は電化製品とちゃうで財前。財前には見せてやらんからなー」


「立海マネのメールとか見たら呪われそうやん目ぇ焦げる」


「写真部の部長さんと名前ちゃんのメールごっこの一部を転送してもろたんや。」


「は?」


「名前ちゃんてメールやとえらい素直なんやなー」


「………先輩ら」


「任しとき!」


「金ちゃん白石おさえるんや!」


「んな…っ、何やねん自分ら寄ってたかって………!銀さんまで…!金ちゃんやめや…っ!千歳のアホ!なにすんねんっメール勝手に見るとかだからモテへんねんで!謙也は!」


「何で俺にだけ言うんや白石のアホ!」


「小石川読め!メール朗読や!」


「あった、これやな!


…………あかん俺名前ちゃんなら妹に欲しい…」



「って読めや!何一人で感動してんねん!」


「アタシが読むわ〜☆」



そう言って小石川はんから蔵リンの携帯を拝借してちょっとびっくりした。
………蔵リンのこと苦手や言うてたし、自分と似とるから口だけ出したんやと思ってた。

何や蔵リンのこと全く脈なしってわけでもないんやね名前ちゃんってば☆





「小春何してん!早よしてくれー!」


「そうやねぇー…これはアタシと小石川はんの胸に秘めといたるわぁ☆」


「なっなんでや小春ー!俺はっ!?」


「ユウ君と光は一番だ・め、やでぇ!」


「こうなったら小石川吐かせろ!」


「金ちゃん目標白石から小石川や!」


「えぇーもうワイ腹へってしもたー」



またどたばたし始めてもうたから蔵リンに携帯返しながらちょこっとアドバイスしたげよ☆


「おおきに、そのまま心ん中に止めといてや」


「何や蔵リンさっき柄にもなく本気で慌てとったでぇ〜、顔も赤くなってしもうて!」


「……嫌やわー小春に目つけられたないわー」


「教えといたげるけどねぇ、名前ちゃん、質の悪い鈍感なんよ」



光のことも大好きなんやろうけど、あくまでもオトモダチやろうし。
質悪い男からの好意はすぐ気付くんに純粋な恋心には気付かへんもんねぇ、ホンマ質悪いわぁ。


蔵リンへの『テニスしてる時につまんなそうだから笑って欲しかった的な?息抜きくらいになってたらなぁ…´`』メールは隠しといたろ

やって頬染めて嬉しがる蔵リンがかわええんやもん!