「やぁ」


「部長ー!」


「あいつなら林檎食べて歯茎痛めたって合宿所に行ったけど」


「こ、小春ちゃーん!ユ、ユウジ先輩…!」


「試合中じゃないかな、四天宝寺」


「財前君もか!うっわ私友達少ねぇww」



休憩なのか、幸村先輩がこちらへ来たので友達に助けを求めたが全員出払っていた。しかも幸村先輩の右腕には木原先輩が絡み付いているではないか。そしてそんなことしてるうちにぞろぞろとレギュラーがドリンクとタオル片手に集まってきたじゃないか。土下座したらいいのかな。



「俺という友達増やしとけば良かったんに。馬鹿じゃのう名前ちゃんは。」


「仁王先輩と友達になるくらいなら清水寺から飛び降ります」



仁王先輩が鼻で笑いながらこっちを見下してくるので本当に腹がたった。だからつい本音がポロリした。


「で、名字さん」


「はい」


「愛美が名字さんがミーハーで丸井と赤也のアドレス欲しくて二人に迫ったって言うんだけど………本当?」



 
馬鹿げている。
あの木原先輩愛好会に参加した人なら違うことくらいわかるのに。なんなんだ。笑えないどころか本格的に腹立ってきた。ムカつきすぎてヤバい。反論しようと口を開こうとしたら強く腕を引かれた。










 




 


「そら嘘やわ。名前ちゃんミーハーちゃうし。王者の目も案外節穴やんなぁ」






 

もう丸眼鏡って言わない、ありがとう忍足様。