それからお開きにするか、って感じになり部屋へ戻ろうとした。
だが、丸井先輩に掴まった。



「アド教えろって。」


「…あー、携帯、」


「また忘れたのかよぃ!お前こういう場で俺らみたいなイケメンがいるのに何でアド聞く準備とかしねーわけ!?」


「不細工専門なんで。それにイケメンの最上級の財前君のアドレス知ってるし他は別に…あ、財前君って先輩達にわしゃわしゃされてるそこのイケメンなんですけど、凄いイケメンなんです」


「ったく!知ってるからいーっつーの!おい部屋ついてくかんな!そんでアド教えろよぃ!」


「あ、丸井先輩俺も行くっす!名字俺も一応聞いといてやるよ、お前のアドレス」


「悪用しないでね」


「しねーよ!」


 
私の後ろについてくる二人を見てアドレスだけならいっか、と思いそのままにしたがその二人に便乗してくる銀髪がいるので顔をしかめた。


「二人だけズルいナリ。俺にも教えてくれるよな、名前ちゃん」


「仁王先輩は女性にもれる危険性があるから嫌です。」

「女に携帯を見せるような男に見えるか?」


「勝手に携帯を見る女と関係ありそうだからです」



「…仁王が負けた…」


「…お前何者だよ、仁王先輩に…」



仁王先輩を撃退していると二人から珍獣を見る目で見られた。
切原君は仁王先輩撃退法(?)を教えろと耳打ちしてきた。撃退っていってもな…私の場合事実を言ってるだけなんだが。



「だったらしゃーないのぉ、公衆の場で引っ付いたる」


「携帯部屋なんでついてきて下さい」


「弱ぇな」


「何だよ負けんのかよ、もっと頑張れよぃ」



無茶言うな。