「なんやろなー…俺らのことよう知ってくれとるし、ノリええし」


「優しいしな」



あ、普通だ。
と思ったのは失礼だろうか。いいやそんなことはない。ただ面白さは皆無だ。



「ふーん。…普通っすね。」


「ざっくり言うなや」


「じゃあアタシは名前ちゃんに質問よ〜!こん中なら誰がタイプ?」


「とんだ飛び火だぜww興味ある人いないからやめようか」



小春ちゃんにいきなりタイプを聞かれたがすぐ的確に突っ込んだ。そしたらまた丸眼鏡が横からしゃしゃりでてきた。



「俺は知りたいけどなぁ、名前ちゃんのタイプ。」


「じゃあ丸眼鏡かけてない人」


「これ伊達やねん」


「じゃあ伊達眼鏡とかかけない人」


「ほんなら外しとくわ。」


「じゃあニヤニヤしてない人」


「真顔がええならそうしとくで」


「見苦しいじゃねぇか、やめろ忍足」


「せやなー、気になるわ。名前ちゃんって不細工専門言うてたけど嘘やろ?こん中なら誰がええ?」
「じゃあ腕に包帯まいてない人」


「自分その消去法で全員消す気やろ」


「失礼な、財前君は欠点がありません」


「ならそいつか」


「大丈夫ですよ、木原先輩はかっこよくて優しくて人として出来てる財前君が好きとは限りませんよ。木原先輩と居ると美男美女カップルにしか見えない跡部先輩。」


「…ふふ、何で誰も突っ込まないのかな?」


「跡部の使い方わかってんなあいつ」



私のセリフに顔をそらす財前君にご満悦な跡部先輩。周りの反応は様々だったが私のタイプの話から話題が木原先輩に戻ったので良しとする。

さっきから財前君がこちらを見てくれない。嫌われただろうか。